活動方針2011

Ⅰ.私たちを取り巻く情勢

1.世界経済の状況

21世紀初頭の世界経済は、08年のサブプライム問題、それに誘因されたリーマン破綻を端緒とする世界同時金融危機と言う、象徴的な開幕を見せました。これは、人類が数千年の歴史を経てたどりついた経済的場面、つまりあらゆる規制を廃し、投機的資本主義の本質である利潤の最大化を推し進めた、いわゆる「新自由主義」が破滅的破綻を示し、世界経済の方向性の大転換が人類に問いかけられていると言えるのでは無いでしょうか。

おそらく、1世紀前であれば、世界は間違いなく“戦争”によってこの困難を解決しようとしたでしょう。あるいは自国一国を世界の経済連鎖から切り離し、延命を図ろうとしたかもしれません。

しかし人類は、歴史の教訓に学び、不十分ではあるにしても世界各国が歩調を合わせ大規模な財政出動を行い、崖っぷちで世界金融恐慌への転落を必死にこらえています。

この点、人類の英知と歴史の教訓が生かされていることに大きな感慨を持つものです。

しかし、一方でこのような危機の再発を防止するための、構造の再構築にはまだ程遠い状況かもしれません。
およそ4000兆円とも言われる巨大なファンドマネーが、限度のない利潤と自己増殖を求めて世界中で暴れまわり、常に金融危機の危険をはらんでいる現状を抑えきれていません。

限りなく拡大するマーケット、資金需要、投機対象を求めるマネーに対して、BRICs,VISTAと言った振興工業国での新たなバブルの生成という、次の“エサ”を用意することで、何とか当面の危機回避と言う対応しか出来ていないのでは無いでしょうか?

北京、上海では年収200万円の市民が2億円以上もする、マンションを投機目的で購入しています。そしてこれらのマンションは出来るだけ短期に利益を上げることだけが目的であるために、誰も住んでいません。このような投機マンションが、8000万室に上ると言われています。(フォーブス)日本のバブル期に同様の事がありましたが、せいぜい年収の10倍の投機でした。その頃からさらに膨れ上がった投機マネーがいまや、その10倍もの凶暴さになっているわけです。また投機マネーは穀物などの食料品相場に流れ込み、世界中で食料価格が暴騰することで、各地で大規模な政変にも到っています。

このような現状を踏まえて、中国政府は金融引き締めに政策転換しましたが、中央銀行の周小川総裁も金利を上げてインフレ退治をしたいと思ったら海外からドルキャリー(金利の低いドルを借りて利回りのよい国に投資する取引)が来て火に油を注ぐし、下げれば不動産投機が収まらない、どうすればよいのかと嘆いていると報じられています。

凶暴な投機マネーの暴走は、今でも誰にもコントロールできない危険極まりないものだと言えるのでは無いでしょうか?

その一方で、私達が注目すべきモデルは、“スカンジナビア・モデル”かも知れません。スカンジナビア諸国(スウェーデン、フィランド、ノルウェー、デンマークなど)は、それぞれ、人口は500~1000万人程度の小国でありながら、1人当たりGDP、教育水準、もちろん社会福祉などのレベルは例外なく世界有数を誇っています。

食料や、エネルギーの自給率も高く、何よりも国民が政治を信頼し、幸福に暮らしている様子が見て取れます。

2011年、同友会の新春例会でご講演いただいた、デンマークのケンジ・ステファン・スズキ氏はデンマークでは初等教育から「哲学」を学ばせている事を強調しておられました。21世紀初頭に当たって、世界は、マネーの無限の増殖を目指すのか?国民の幸福を目指すのか?の岐路に立たされているのかも知れません。

このような世界経済の情勢の中、EUは「小企業憲章」を制定・実施し、アメリカは「エコノミックガーデニング戦略」を推し進めて、自国域内の中小企業の発展を目指しています。荒れ狂う投機マネーの根絶が当面は難しい今、少なくとも自国・自地域での国民の幸せを守るための明確な「哲学」がここに感じられるのでは無いでしょうか。

日本においても2010年6月に「中小企業憲章」が閣議決定されました。今後問われるのは、その根底にある「哲学」であると言えるのでしょう。そして地域経済に責任を持つ私達、中小企業家がその、担い手であることの自覚を一層強めることも大変重要な事です。

2)日本経済の現況~東北関東大震災からの復興を踏まえて~

2011年3月11日に起こった、東北関東大震災は世界防災史上最悪の災害の一つとなってしまいました。M9の地震規模は日本史上最悪のものであり、20~30mに達する津波も日本国民が経験したことのない物でした。さらに、多くの反対論を押し切って進められた原子力発電施設を、地震と津波が人間の浅はかさと驕りを打ち砕くように襲い、その危険性を世界中に見せつける結果となりました。

しかし、人類は過去このような多くの惨禍を克服して、発展を実現してきました。今回も長い時間と、国民全体の協力の元に着実な復興を遂げていく事を願わずには居られません。

一方このような中で、主要な政治家から、事有るごとに発せられる「とにかく増税論」には閉口させられます。震災直後の、投機マネーによる異常な円高。日本は世界最大の債権国であり、国家全体のバランスシートを見ると、480兆円もの純資産を保有しています。対外資産も250兆円もの純資産を保有しており、投機マネーはこの日本の対外資産の円還元を期待して円買いに走った結果だとされています。「日本はお金が無い」などと言うのは全く根拠の無い話であることを、いみじくも投機マネーが証明したかたちになりました。

さらに、半分を借金(国債)で賄っている一般会計の不健全さが話題にされ、「日本=貧乏」と言う誤った世論が作り上げられていますが、一般会計のおよそ4倍もの規模を持つ特別会計は国民の目から隠され、巨額の資産と、ムダが積み上がっています。

例えば「地震再保険特別会計」。今回のような広域・大規模災害が起こった場合、保険会社の保証能力を超えた分を補填するために、国は1兆3000億円を同特別会計に積んでいます。しかし、保険会社の方でも1兆円を積んでおり、阪神大震災時の地震保険支払いが783億円であったことを考えると、国の積み立て分には全く出番が無いことが分かります。「震災復興」を口実に、増税をして国民生活や、中小企業経営に打撃を与えるのではなく、国民の勤労の結果積み上がっている「特別会計」の積み立てを、今こそ取り崩して、一刻も早く国民に返す事により空前の国難からの復興を促進する事が政治家に求められる見識だと思います。

この特別会計全体を精査し、不要不急なものから拠出していけば20兆円とも言われる今回の災害を復興するのに、増税など行なわずとも立派に原資を確保する事が出来るでしょう。「臨時消費税1㌫」(2兆円程度)では、そもそも震災復興の規模から見て、財源論としても焼け石に水の無責任な議論と言われても仕方がありません。この震災から、東北のみならず日本全体が復興していく視点が求められると言えます。

実は、阪神大震災で始めて実現した「被災者生活再建支援法」(支援金を被災者の住宅の再建や購入に適用する)ですら、最大300万円しか給付されません。阪神淡路大震災で住みかを失った人達に、何の公的支援も無い状況を「これは『人間の国』か」(小田実)と怒らしめた、わが国の良識が今こそ発揮される必要があると言えます。

20兆円を国が特別会計から拠出し、被災地を災害に対して世界でも最も安全で、かつ自然や地域の特徴が発揮されるスカンジナビアモデルに負けない、“Tohokuモデル”に創り上げることが出来れば、日本はこれまでの閉塞感を打ち破り、再び世界の中で輝きを取り戻す事が出来るのでは無いでしょうか?

・復興事業の視点はあくまで住民の「生活」の復興でなければならない。住民や、その生活を基礎とした「地域力」こそが、震災復興の目的であり、推進力である。箱物の建て直し=復興ではない。

・各地に分散しているあらゆる新世代エネルギー(風力・太陽光・BDF・バイオマス・波力・小規模水力・地熱など)の総合的な導入を図り東北を新世代エネルギー産業の一大集積地とする。福島原発はコンクリートなどで放射能漏洩を遮断して、過去のエネルギー政策のモニュメントとする。

・津波被害の少なかった「松島」の地形に学び、震災の瓦礫などを島嶼状に埋め立てた、「津波レジスト護岸」など、耐災害技術の実験場+土木・建築技術の一大集積地とする。

・新世代エネルギー産業のほか、ブランド農作物、海産物、加工食品の世界的な発信地とする。大規模なメッセ会場を建設し、これらエネルギー技術、防災技術、ブランド食品などを世界に発信する。

・海外とのアクセスを一挙に拡げ、風景・温泉・四季を活用した世界的観光地化を目指す。

・これらを一元的かつスピーディに実現するため、「東北地域振興庁」(仮称)を設置する。

あまりの災害の大きさに、自信をなくしてしまいかねない日本国民に、政治家は今こそ「夢」を語り、希望を持たせることが出来るのかどうか、その事が問われています。

3.滋賀県の中小企業・自営業をめぐる情勢

2010年11月県議会において、嘉田知事は「中小企業振興のための条例」の制定を明言しました。これまで、中小企業家同友会の度重なる提言にも「産業振興新指針がある」「マニフェストに書いてある『振興基本条例の公約』は、嘉田個人のマニフェストであって、知事のマニフェストではない」(商工観光労働部)などと言ってきた姿勢から180度転換したように見えます。

周知のように滋賀県は、全産業の中に占める製造業の比率が全国平均より10%程度高い、典型的な内陸工業県です。その効果で09年頃までは高い経済パフォーマンスを実現してきました。しかし、リーマン不況以降の落ち込みの大きさは、その特徴が全く逆の効果を表したことを証明してしまいました。国の海外依存率を高める輸出主導型の経済政策の恩恵を受けて来る事ができたため、地域の小売業、サービス業の地道な育成を怠ってきた事も、この期間の地域経済の後退に拍車をかけたと言えるのかも知れません。

「産業振興新指針」などの基底にある、大企業や先端産業の育成 ⇒ 中小企業への波及 ⇒ 地域の小売・サービス業への波及と言う、いわゆる「トリクルダウンモデル」が、グローバル化やインターネットなどの普及によるボーダレス化により、機能しなくなったことを見て、県経済の建て直しのための、何らかの新しい方向性を求められた結果が今回の知事発言の背景にあると言えるのかも知れません。

事実、2009年東近江市内の中小零細企業1000社を調査した、近藤宏一教授(立命館大学経営学部)によると、地域の40%の企業が「後継者が居ない」「自分の代でこの事業は終わり」と答えているそうです。まさに県内の地域経済は崩壊の瀬戸際にあるように見えます。

しかし、一方で同友会の会員企業をはじめとした、県内中小企業・自営業の自ら活路を開く新しい取り組みも多方面で進み、成果を上げています。

・地域の中小企業や大学が連携し、林野庁の補助を得て、早急な利用を必要とする里山の針葉樹を燃料として使える「新型薪ストーブ」を開発。

・本業の派遣業が不況で行き詰る中、新たに介護事業を立ち上げ、大学との協力で開発したウォーキング用ポールがヒット。

・伝統的な「和菓子」に創意を加え、名古屋、東京など大消費地に出店。滋賀の和菓子文化を広める。

・伝統的料理「焼鯖そうめん」の冷凍化、レトルト化に成功し特許を取得して販売。おりしも大河ドラマ人気に後押しされて、生産が追いつかないほどの売れ行き。

・同友会の仲間とインターネットビジネスを実践。2年で、それまで全くゼロだった一般消費者への売上げ、200万/月を達成した下請け製造業。

・本業の造船関係が低迷する中、医工連携に活路を見出し「疑似血液」の製造を事業化した中堅企業。

・本業の技術で高機能蛍光放電管を用いた「植物育成用照明装置」を考案。「植物工場」に挑戦する下請け製造業。

県は、これまでの大企業・“先端”産業重視の経済政策から、「小企業の成長率が大企業の成長率よりも高くなければ、経済成長はあり得ない」(バーチ仮説)と言う、中小企業をカナメとした地域経済の発展モデルに、産業政策を大きく切り替えていくべき時が来たといえます。

そして、その法的な裏づけが「中小企業振興基本条例」でなければなりません。この「条例」を実のあるものにするため、中小企業家をはじめとして広く公募した有意なメンバーによる「産業振興会議」(仮称)を設置し、担当職員を置き、研究者にも参加・協力を仰ぎ、まず悉皆調査など県内企業の実態の正確な把握から入ることが重要です。政策の対象の具体的問題点、特徴などが理解できていなければ正しい、有効な政策なぞ望めないからです。

このような地域経済の情勢の中で、私達中小企業家同友会の役割は一層重要になってきます。広く他団体、中小企業経営者、自営業者と幅広く連帯して、まさに地域経済、滋賀県経済の振興のための推進力になる事が求められているといえます。

Ⅱ.2011年度スローガン

つながろう! そして広めよう! 中小企業振興基本条例の制定で、元気な企業・人・滋賀をつくろう~ ---------------------------------------------------------

Ⅲ.重点方針

はじめに

リーマンショックから2年が経過しました。その直後に比べれば中小企業の景気も立ち直ってきていますが、景気対策による需要の前倒しも終了し、内需は冷え込んでいます。円高の下で製造大手企業の海外進出と現地調達は加速され、景気は再後退の様相を見せています。崖っぷちに立つ中小企業経営は、金融円滑化法の延長によって当座は凌ぐことを出来ても、業績改善に打つ手はなかなか見出せず、息切れによる倒産、廃業の危機が進んでいます。企業の減少傾向に歯止めは掛からず、雇用の先行きにも不安がつのり、働きたくても働けない人々が増える中で、大企業減税と庶民増税が実施され、デフレが一層深刻化しています。労使共に必死の経営努力をしたとしても、業績は現状維持程度で推移し、不況の普況化が進んでいます。

政府は昨年6月18日に「中小企業憲章」を閣議決定しました。基本理念で「中小企業は、社会の主役として地域社会と住民生活に貢献し、伝統技能や文化の継承に重要な機能を果たす。地域社会の安定をもたらす。国家の財産ともいうべき存在である」と初めて中小企業の社会的役割を位置づけ、国の政策理念を明らかにしました。その内容は、私たち同友会の中小企業憲章草案の趣旨を大きく反映させるものとなり、私たちの最大の成果といえるでしょう。

しかし、条例の制定によって、国民や中小企業の困難が解決されるわけではありません。条例の理念を活かした中小企業政策の実現と、その地域版である中小企業振興基本条例の制定、及びその担い手となる私たち自身が社会の主役の一員たりえる使命と責任を持って、強靱な企業づくりと地域づくりに取り組んでいく必要があります。

何よりも、私たち同友会の仲間には、経営環境が厳しくても経営を維持し発展させている元気な企業があります。その特徴は、
○社員の創意や自主性が発揮される社風と場を創り出している企業が元気
○独自の商品・製品・サービスを持ち顧客へ最適な提案を行っている会社が元気
○変化に対応し、第2創業や新分野のへ取り組みなど、戦略的にイノベーションしている企業が元気

つまり、同友会が提唱し続けてきた「労使見解の精神」による「21世紀型中小企業」を、かけ声に終わらず「学び→実践し→成果を出し→同友会運動へ還元」する「学びと実践のサイクル」に取り組んでいるところが元気なのです。

 《21世紀型中小企業像》

民と地域社会からの信頼や期待に高い水準でこたえられる企業。

第2に、社員の創意や自主性が十分に発揮できる社風と理念が確立され、労使が共に育ちあい、高まりあいの意欲に燃え、活力に満ちた豊かな人間集団としての企業。

重要なことは「自社の存在意義は何か」「社会的使命感に燃える事業とは何か」「地域社会からの期待は何か」「期待に高い水準で応えるためにどうするのか」「労使が共に育ちあうために何をするのか」「活力を満たすためにどうするのか」など、明日から実践することを具体的に掘り下げて取り組むことです。

いま元気な企業に共通していることは、経営指針を成文化し、これらを具体的に自社の条件に合わせながら社員と共に掘り下げて取り組んでいるのです。同友会の持つ独自固有の経営資源は同友会理念です。同友会理念を経営にいかす基調は「労使見解の精神」であり、その戦略的実践課題が「21世紀型中小企業づくり」です。だから、同友会の会員企業には不況の下でも元気な企業が多いのです。同友会理念を経営にいかし具現化する。これに沿った取り組みこそが、活力ある企業づくりの道であり、疲弊した地域経済を再生する確かな方法だと言えます。

2011年度は、同友会に参加する会員が自社の持ち味や固有の力を再確認し、自社の再構築を地域経済の再生と重ね合わせ、具体的に“つながり”、行動して形を作り、自社の魅力中小企業の役割を、同友会の理念と運動を地域へ“広め”てまいりましょう。

1.方針①:学び合い“つながろう”
自主的な研究グループ会活動のつながりから、新しい仕事を創り出す動きが出てきました。ハイテクでも最先端でもないかもしれませんが、しかしながら、わが社ならではの持ち味を組み合わせることによる、ものづくりと市場拡大へのチャレンジです。これは、学び合う同友会活動から、一歩進んで、つながって思いを形にする活動への質的変化です。
  例)
  ①東近江支部「蓄熱式薪ストーブの開発」共同研究開発
  ②東近江支部「小松菜ジュースの開発と共同作業所の事業収入向上
    PJ」企業・農業・福祉連携での商品開発と共同販売
 ③大津支部「ランゲージビレッジ」観光資源活用と地域振興ビジネス
 ④高島ブロック「元気な小松菜PJ」福祉・農業・企業連携の共同商品開発・販売

自主的な組織活動を強化して学び合い、つながりを深め、元気な企業と地域を作るために、次の課題に取り組みましょう。

①会員の要求をもとに研究グループ会活動を広げ、学びと交流を網の目のように広げましょう。
②障がい者福祉業界とも連携し、新たな仕事づくり、雇用、社員共育等の課題解決に取り組みましょう。
③地域の公的なセクター(農業・環境・福祉など)とつながって、社会的課題の解決を目指す事業づくりにもチャレンジしましょう。
}④行政や大学とも連携して、地域の暮らしと雇用を支える運動を進めると共に、医療・環境など新たな成長分野に照準を合わした活動にもチャレンジしましょう。
⑤支部をはじめとした例会を、地域課題の解決目指す開かれた学び合いの場とするために、行政、他団体ともつながって、多くの中小企業家、自営業者の参加を呼びかけましょう。

2.方針
②:実践して“広めよう”
中小企業憲章が閣議決定され、「中小企業は経済を牽引する力であり社会の主役である」「どんな問題も中小企業の立場で考えていく」政府の姿勢が明らかにされました。さらに、嘉田知事は、昨年の県議会11月定例会で中小企業振興条例の制定を表明し、議会もその実現を超党派で進めるところにまで合意が広がってきました。

私たち中小企業家同友会が提言してきたことが、国でも決定され、滋賀県でも実現しようとするなど、同友会運動とその理念が着実に広がり浸透してきました。

しかし、憲章や条例が制定されたからと言って中小企業や国民生活の苦難が解決されるわけではありません。重要なことは、前述したように、その条件を最大限に活かし、自主的自助努力による人間尊重の経営実践と、地域の人々をも巻き込み、より良い経営環境を実現していく努力が求められています。

同友会理念を経営で実践し、自社事業の魅力を、中小企業の魅力を、同友会運動の魅力を地域社会へ広めていくために、次の課題に取り組みましょう。

①人間尊重経営のモデルである「滋賀でいちばん大切にしたい会社」を全社で学び、自社経営の指標として具体的に活用しましょう。

②「経営指針を創る会」へ参加して経営姿勢を確立し、企業変革PGを活用して強靱な企業づくり課題を明確にして、人間尊重の理念型経営を実践し、企業を発展させましょう。

③社員を最も信頼の出来る経営のパートナーとする、共育ち型の企業づくりへ社員共育活動に力を入れましょう。

④滋賀県中小企業振興基本条例(仮称)の制定と中小企業振興会議(仮称)の設置を目標に、行政・他団体との協力関係を強めましょう。

⑤地域からの高まる期待に応えうる、良い会社と質実剛健な同友会を建設するために、仲間づくり=会員増強に取り組みましょう。

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