滋賀県中小企業家同友会

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「中小企業のブランディング講座」~2019年度立命館大学経済学部 キャリアデザイン講義第6講 ㈱澤村代表取締役 澤村幸一郎さんにご講演いただきました

共育・求人委員会 その他活動

滋賀県中小企業家同友会と立命館大学経済学部との協力協定に基づいて大津市、草津市とも連携してスタートした同学部2回生対象の「キャリアデザイン講義」(担当:共育・求人委員会)第6講が10月31日(木)16:20~17:50、立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催され、澤村幸一郎さん(株式会社澤村   代表取締役)にご講義いただきました。

テーマは「中小企業のブランディング講座」。アップルやスターバックスなどの企業が、どのように企業をブランディングしているのか、また中小企業が事業をどのようにブランディングすればよいのか、澤村さんの実践例を交えながらご説明いただきました。

 

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 時計を例にすると、100円で買える時計からすごく高価な時計までいろいろあります。しかし値段がまったく違います。
時計が、時間を知るためのものだとすれば、正確な時間、耐久性があれば十分です。このように、時計であれば必要とされる価値のことを、「機能的価値」といいます。
他方で、高級時計も、100円ショップの時計やG‐SHOCKのような時計と機能的には変わりませんが、それを身に着けること自体が価値となります。これを、「意味的価値」といいます。
機能的価値は合理的で、定量的なものです。それゆえ、市場では価格競争に陥ってしまいます。
意味的価値は、感性的で、定性的です。比較しづらく、好きなものは人それぞれ違い、差別化を図れます。
それを、建築に当てはめて考えると、
機能的価値は、高断熱・高気密・構造設計になります。これらは、建物であれば、当然要求される品質で、またお客様にとっては安いほうがいい、ということになります。必要なものなので、できるだけお金と時間をかけたくないという要求があり、損得で家を買うということになります。
 意味的価値でいうと、デザインです。欲しいもの、たとえば楽しく暮らす家ですので、お金と時間を余裕をもってかけられます。

 


ブランディングのケース・スタディーとして、総合ディスカウントストアを高級ブランドにするにはどうしたらよいでしょうか?
高級ブランド、たとえばブルガリでは、スペースを贅沢に、かつルールをつけてブランディングをしています。
たとえば、大手コーヒーショップですが、かつてはロゴに社名とコーヒー、ティーと 入っていました。いまでは、キャラクターだけのシンプルなものになっています。ピザ宅配大手も、日本では宅配する箱に社名を明記していますが、 アメリカではすでにロゴだけになっています。

自社のブランディングとして、「装いと心をデザインする」と考えています。
たとえば、本社オフィスは、かつてはプレハブでしたが、今は木材と鉄を組み合わせた社屋にしました。階段も空間を意識したものにし、キッチンも閉鎖的なものではなく、オープンスペースにしています。キッチンのアイデアコンテストで優秀賞をいただいたり、雑誌に載せていただいたりと、各種メディアから取材していただきました。
社内でヒエラルキーをつくりたくないので、机も横に広がるようにしています。
空間の体験を伝えるといいますか、社員さんはこういう会社で働くことの体験をしていて、伝えることができます。
事業にしても、たとえば「地盤沈下した家を直す」というだけでは、地味なイメージをもたれてしまいます。そうすると、採用に困ってしまうのですが、採用BOOKを作成し、私たちがやりたいこと、つまりスパークしたい人を募集しました。自社で建てた建物をアピールするのではなく、企業の魅力を伝えるようにしました。建物を作る人材ではなくて、企業をつくる人材を求めました。そうすると、遠くからでも来てもらえる会社になりました。大手の合同企業説明会でも、行列ができるくらい評判がよいです。

法人事業ですが、この会社と関わると何かできそう、と思ってもらえる会社になることと、お客様の思いに寄り添った具体的な提案をしています。建築提案からコンサル提案へシフトしました。たとえば、提案時に一般的には平面図で提案するのですが、自社では3Dモデルを用いた動画を作成し、提案しています。お客様のこだわりに、たっぷり時間をつかって応えています。建設業における一人当たり生産高は、業界平均ですが、他社に比べて利益率は高くなっています。

株式会社澤村ホームページ https://www.sawamura-shiga.co.jp/