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国会で・・・・

TPPに関して、マスコミではあまり取り上げられませんでしたが、3月11日の国会審議で重要な指摘がありました。

民主党・前原前国家戦略担当大臣が質問の中で「アメリカとの事前協議で、自動車の関税はすぐにはゼロにしない(つまり日本車のアメリカへの輸出には引き続き関税が課せられる)、自動車などの安全基準については(緩和する)枠を設けるべきだ、一部の保険も参入障壁と思われる部分を変更することなどの要求があった」「この事前協議には守秘義務が課せられ、アメリカからこのような要求があった事実も、当時私を含め極一部の首脳と官僚が知っていたに過ぎない。」「この事前協議を飲まなければ、そもそもTPPへの参加表明すら出来ない仕組みだった」と言う主旨の発言です。

TPPの中身について、これほど国益に反する事が、守秘義務の元、国会や国民に知らされずに協議され、それを前提として日本がTPPに参加表明すると、どういう事になるでしょうか?親米派で知られた前原前大臣ですが、さすがに「我々は交渉参加表明をしたいと模索したが、この条件ではあまりにも日本は不公平だということで、交渉参加表明をしなかった」と述べました。

それを裏付けるように3月のシンガポールでのTPP交渉でアメリカの担当官は「日本が交渉参加を表明しても、事前に交渉のテキストを見ることはできないし、確定した項目に修正や文言の変更は認められず、新たな提案もできない」と述べています。このテキストは900ページに及ぶといわれており、前述のアメリカの要求も含めて、かなりの部分が既に決定されていると考えられ、すでに決められたルールは受け入れるしか選択肢はありません。

実はTPPの最大の問題の一つが、この内容の秘密性にあります。
中身が国民に知らされず、情報開示や国会審議も不十分なままに既成事実として受け入れさせられる事は、国益を大きく損なってしまう可能性があります。

「バスに乗り遅れるな」「平成の開国」「早く参加しないとルールを決められない」など、マスコミが煽り立てる中で、このような危険を承知でTPP参加表明を急ぐ安部内閣の狙いはどこにあるのでしょうか?日本の国の利益を損ないかねない大きなミスリードが無いことを願いたいものです。