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○知事選挙に向けた候補予定者への中小企業政策に関する質問への回答を掲載します

 滋賀県知事選挙(6月26日告示、7月13日投開票)に立候補を表明している坪田いくお氏、小鑓(こやり)隆史氏、三日月大造氏に対して、滋賀県中小企業家同友会では5月13日(火)に廣瀬専務理事が各事務所を訪問し、以下の内容でアンケートを依頼しました。

○知事選挙に向けた貴台の中小企業政策に関するご質問 

                   滋賀県中小企業家同友会
                   代表理事 蔭山孝夫
                   代表理事 坂田徳一

貴台におかれましては、日夜ご活躍のことと存じます。
さて、私ども滋賀県中小企業家同友会は、県下5つの支部(大津、湖南、甲賀、東近江、北近江)とブロック(高島)に約600名の中小企業経営者が加入する自主的な非営利の経営者団体で、「良い会社」「良い経営者」「良い経営環境」の実現をめざすという「3つの目的」に基づき、学び合い活動に取り組んでいます。

さらに、弊会では中小企業の経営努力が正しく報われる社会環境を実現するために、県や国政に対して要望と提言を行っておりますが、今回の知事選挙にあたり、立候補を予定されておられる貴台のご見解を会員にもお知らせしたいと考え、ご質問をさせていただきました。

ご回答いただきました内容は、弊会のホームページや会員専用ウェブサイト「e.doyu」等を通じて、会員に知らせていきたいと存じます。
誠に急なお願いですが、ご協力下さいますようお願いいたします。

〔質問にあたって〕

日本経済はバブル崩壊後の構造転換により長期の低迷に入り、2008年のリーマンショックに端を発する世界的な経済危機によって大幅に落ち込みました。電機・産業用機械・自動車関連等の輸出型製造業によって高いレスポンスを得ていたとも言える滋賀県経済への打撃は大きく、「仕事が7割なくなった」という会員経営者の悲痛な叫び声が、今なお脳裏に焼き付いております。

さらに、2011年3月の東日本大震災、同年夏以降の欧州債務危機など、私たちは内外の様々なショックに見舞われてきました。2013年以降は安倍内閣の脱デフレ政策の下、大胆な金融緩和で円安・株高が進み、輸出型大手企業は為替差益によって着実に利益を上げる一方、輸出が増えるわけではなく、原材料・電気料金の値上げによる中小企業経営への影響は大変に大きなものになっています。
2014年4月からは消費税が増税され、同友会の景況調査によっても、4~6月期の業況判断は1~3月期より32ポイントもの激落となっており、中小企業と地域の経済はまだまだ谷底か、いつ激震が起こるかも知れない深刻な状況にあります。
このような中で、滋賀県経済を自立的に再生させるためには、事業所数の99.8パーセント、雇用の83.8パーセント(2014年版中小企業白書より)を占める中小企業・小規模事業者の活力を引き出す条件と環境の整備以外に打つ手はないと考えます。

私たち同友会では2003年度より、産業・経済政策の柱に中小企業政策を明確に位置付けることが重要と考え「中小企業憲章」の制定運動に取り組んでまいりました。その成果として、2010年6月に「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」と前文に謳う「中小企業憲章」が閣議決定されました。
また、滋賀県においては、2004年度より「滋賀県中小企業振興基本条例」の制定を県政および県議会、経営者団体、金融機関にも呼びかけてまいりました。その結果、2013年4月1日より「滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例」が施行されることになりました。

中小企業の振興を進める条例は、県レベルで29道府県、市区町レベルで114にも昇っています(2013年12月26日現在)。今や中小企業や小規模事業者の経営に軸足を置き、地域経済再生の担い手として、その発展をめざしていくことは、時代の趨勢だと言えます。

今後は、条例に基づいた現場の調査と衆知を集めて中小企業・小規模事業者の活力を引き出す施策を話し合う会議体の設置等が期待されています。

以上の趣旨を踏まえ、貴台に対しまして以下のご質問をさせて頂きます。

〔具体的な質問事項〕

【Q1】貴台の考える中小企業に対する重点政策についてお聞かせ下さい。
【Q2】私ども中小企業家同友会では、「滋賀県中小企業の活性化の推進に関する条例」をいかし、中小企業の声を聴くための調査活動(地域、産業、規模別事業所数を踏まえて)、および施策推進のエンジンとなる「産業振興会議(仮称)」の設置を求めております。さらに、中小企業振興を地域で効果的に推進するために、市町においても条例の制定を求めております。貴台のご意見をお聞かせ下さい。

以上、ご回答頂けますようお願いいたします。


○上記の質問に対して、坪田いくお氏、三日月大造氏(回答順)よりご回答をいただきました。小鑓隆史氏へは事務所へ確認をいたしましたが、回答の有無については明確なご返答をいただけませんでした。
 ご回答依頼期日が過ぎましたので、回答いただきました2氏の内容を、以下に掲載(原文もPDFでアップいたします)いたします。
 回答文は、原文をそのまま打ち直しております。

《坪田いくお氏のご回答》
回答原文⇒ファイル 1272-1.pdf

Q1への回答
 私は、夢のある、暮らしを支える元気な滋賀の経済を発展させます。
 そのためにも事業所数の99.8%、雇用者の83.8%をしめる中小企業者の支援こそ、地域活性化のカギだと考えています。具体的には次の施策を進めます。
 ●消費税増税中止を求めるとともに、応能負担の税制の原則のもとづく、垂直で公平な税制度を国に求めます。
 ●白色事業専従者の自家労賃を認めない所得税法56条撤廃をめざします。
 ●中小企業活性化条例の具体化をはかり中小企業者の経営を応援し、地域循環型経済によって景気の向上をはかります。
 ●生活関連公共事業をすすめ、二次、三次の下請けを含め、地元業者への発注を増やします。
 ●大手建設業者に有利な「総合評価入札制度」は、工事高5000万円未満には適用せず、中小建設業者が入札しやすい条件をつくります。
 ●物品入札においても、最低価格保証制度の導入で雇用者の賃金が保証できるようにします。

Q2への回答
ご提案の趣旨については全面的に賛成するものです。
中小企業活性化のスタートは、全国各地の先進例をみても、先ず、中小企業がおかれている条件をつぶさに調査することからはじまるといわれています。滋賀県下の各地域における中小企業が、どのような経済状況・交通状況・社会状況の中にあり、そのなかでどんな要求やアイデアを持っているか、さらにはそれらを実現するために、いかなる援助を必要としているかを調べることは第一歩です。
 その上で、知事直轄の「産業振興会議(仮称)」を設置して、調査にもとづく具体的な施策をすすめることが、滋賀県下各地の条件にあった中小企業を振興する力となるでしょう。
 市町の条例設定がすすめば、県と市町が協同して中小企業振興のための措置がとれるようになるでしょう。


《三日月大造氏のご回答》
回答原文⇒ファイル 1272-2.pdf

Q1への回答
①中小企業の経済活動が一層スムーズに行えるように、渋滞解消のための道路整備やスマートICの整備などの社会インフラ整備を図ります。
②金融機関と県が連携して、創業や経営のための支援資金確保を図ります。
③小規模事業者の支援強化のために、支援強化月間を設け、条例や県の施策について普及啓発を図ります。また滋賀県産業支援プラザに「よろず支援拠点」を整備し、コーディネーターによる相談・支援を行います。
④中小企業の人材育成のために、人材育成プランナーを配置し、研修会を開催します。
⑤中小企業に求められる高度専門家を滋賀の“三方よし”事業にて人材を育成し、中小企業に就職マッチングを行い、正規雇用につなげる支援を行います。
⑥地域インフラを支える建設産業の活性化と魅力ある建設産業の確保のために、若手・女性技術者の発掘や育成を行います。
⑦公共事業の分離・分割発注や事業規模・内容に応じたきめ細かな発注を促進するとともに、実勢価格を反映した工事発注を行い、県内建設業者の育成を図ります。
⑧水環境ビジネスなど、県内中小企業が得意とする分野・業種での海外進出を支援します。
⑨「滋賀健康創生特区」など、特区制度を活用して地域経済の振興と関連中小企業の活性化を図ります。
⑩ワークライフバランスを保ち男女とも、また障がい者を含めて働く人の労働条件向上を図ります。
⑪消費税アップによる、原油高、電気料金値上がりによる、中小企業を含めて元受けと取引先が価格転嫁できるよう検討を含め支援体制を強化します。

Q2への回答
①中小企業の現場の生の声を聴くための調査活動については、県の担当部局だけでなく、私自身も現場に出かけ、景況を肌で感じた上で、経済対策を講じていきます。
②「産業振興会議(仮称)」の設置については、同種の会議等の、国や他府県の事例も検証し、県内の経済団体の意向も伺いながら、必要性や有効性を検討していきます。
③市町における中小企業振興条例の制定については、市町が判断されることですが、こうした条例の制定により、各市町の中小企業の振興や地域の活性化が図られるならば、素晴らしいことと考えます。