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びわ湖かがやき カンパニーvol.42 豆光

びわ湖かがやきカンパニーvol.42 2014 年12月発行 豆腐製造販売 豆光

びわ湖のほとりで「キラ」っと輝く滋賀県中小企業家同友会メンバーの事業所、商品、サービスをご紹介します。
< インタビュアー>
取材まとめ:八木真紀(有限会社ウエスト)

創業は昭和9年、東近江市(旧五個荘町)の旧市街で昔ながらの製法を守る豆腐店「豆光」。三代目店主の櫻井康弘さんを訪ねました。 (取材/10月27日)

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歴史深い五個荘川並地区
創業80年の老舗豆腐店

 すぐ近くには近江商人記念館(八年庵)があり、この辺りは旧家が多いですね。

櫻井 そうですね、当店は近江商人の古い佇まいの残るこの川並地区で、昭和9年より豆腐店を営んでいます。祖父母による手作り豆腐の行商に始まり、以来、80年にわたり地域で馴染みの豆腐店として親しまれてきました。

昔も今も食卓へ並ぶ「豆腐」
時代に左右されない健康食品

 現在、湖東・湖南を中心とした幅広い地域に卸しておられますね。事業拡大のこれまでの歩みとは。

櫻井 祖父から代を受け継いだ父は、八日市公設市場での卸しを始めました。当時は八百屋がまだ多く、公設市場から小売店へと販路が広がり、大量生産への道筋ができました。業績は年々右肩上がりの成長を見せ、現在の豆光の事業基盤を築き上げました。
 跡取り息子だった私は、他の仕事も経験しましたが、家業のこれまでの歴史、豆光の豆腐を待ってくださっているファンの方々に応えたいという想い、また健康食である豆腐に将来性を感じ、平成8年に家業を引き継ぎました。
 現在、事業所での販売はごくわずかで、99%は県内のデパート、大手量販店の各店舗のほか、病院や学校給食などへも卸しています。
 順調に業績を伸ばしていましたが、近年の不況などで大型店の閉店や方針転換などの影響を受け、一時的に売り上げが落ち込むことありました。しかし、大豆製品は優れた健康食として昔も今も変わらず重宝されており、品質にこだわる丁寧な製法を続けることで経営自体に大きな影響を及ぼすことはありませんでした。

材料と職人技にこだわり
「味」で勝負

 豆光さんの製品の特徴、また新製品づくりへの取り組みとは。

櫻井 「美味しいもの=傷みやすいもの」です。最近では、日持ちさせるための再加熱処理を施した安価な豆腐がたくさん出回っています。当店では風味の損なわれる再加熱処理は行っておりません。そのため価格や賞味期限では勝負できませんので、豆の甘みや豆腐本来の風味をじっくり味わっていただけるような豆腐を作っています。量産のために機械化している部分もありますが、季節によって微妙な調整を要する工程では熟練職人によるさじ加減が欠かせません。日々の生産と平行して今後を担う若い世代の人材育成も行っています。
 また、地場商品への関心が高まっていることから滋賀県産の豆を使った”近江の豆“シリーズを展開したところ、好評をいただいております。寄せ豆腐をザルに盛り付けた「ざるどうふ」や料理しやすい「水切豆腐」などのアイデア商品も人気が出ています。

厳しい衛生基準をクリアし
「できたての味」提供へ

 課題や今後の展望とは。

櫻井 これまで同様、年々厳しくなる衛生基準に応える設備投資、材料コスト高のクリアはもちろん、傷みやすい商品を安定した品質でお届けする衛生管理が、最も大きな課題となります。商品にクレームが出るような事態になれば、これまで築き上げてきた信頼の実績が無になってしまいます。そのため、製造ラインに携わる従業員たちの衛生面には特に注意をはらっています。「豆光だから安心」、「豆光だから美味しい」と言われるブランド力をこれまで以上につけ、地域のみならず幅広い地域でも「豆光」の名を浸透させることができればと考えています。
 また、新しい試みとして、事業所の向かいにある古民家で、出来立ての豆腐の美味しさを味わっていただける飲食店も数年前から計画しています。イベント出展の際に実演販売する豆腐ドーナツが好評なので、豆
乳や豆腐をつかったスイーツの商品化も実現していきたいと思っています。

豆腐製造販売 豆光
東近江市五個荘川並町556
TEL:0748-48-2689
http://www.mamekou.com/