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高島ブロック2月例会が開催されました!

 高島ブロック例会が2月9日(木)18:30~21:00まで 安曇川公民館で開催され、27人が参加しました。
 報告者には同友会北近江支部の山岡健一氏((株)サンクフルハート代表取締役)を迎えて「地域へ笑顔と感謝を広げる~“仕事ゼロ”地獄の苦しみからの脱下請け!~」をテーマに経営実践の報告をしていただきました。
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=山岡氏の報告概要=
 山岡氏の実家は、1969年創業の湖北電子㈱というコンデンサメーカーの下請けをされていました。
 大学卒業後、会社を継ぐ覚悟で、まず親会社に修行のため就職しました。そして実家の湖北電子㈱に戻り親会社のコンデンサメーカーの下請けとして一生頑張っていくものと覚悟します。
 でも、1社の下請けというものに危機感は感じていたため新規事業の模索も行っていました。そんな時、滋賀県産業支援プラザのマッチングで、組み立て式介護浴槽の事業もスタートする事にしました。これは畑違いの事業でしたが、ご両親自身障害者であり、社長である父親も以前から体の不自由な方々の役に立てる仕事もしたいとの思いもあり、新規事業として立ち上げました。そして部品の下請けと介護の新規事業の二本立てで、これから進む方向でした。
 しかし、20年同じ道を進んできたコンデンサメーカーの社長が交代するやいなや、親会社の方針が簡単に変わり、下請け取引の終了を宣告されます。ここで一つの大きな危機が訪れます。社員が路頭
に迷う、社員を守らなければと前社長は必死に走り回り、とある大手企業の構内製造ラインの下請けを獲得しました。自社内の仕事ではないが、ひとまず社員さんたちに仕事を与える事ができました。 そして、自社工場内の空いたスペースに半導体の組み立ての事業もスタートする事が出来ました。
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 一方、もう一つの事業である福祉機器事業の方は製品開発や組み立ては、長年の製造業の経験からさほど難しくなく製造する事は出来ました。
 しかしマーケティングが難しく、商品を売ることが苦難の連続でした。そして気づき、もっと介護の現場を知らなければ、もっと介護の事を勉強しようということで、介護関係の資格を取得したり介
護現場に関わることでノウハウを積んできました。
 そんな時、山岡氏は滋賀県中小企業家同友会に出会います。そして経営指針を創る会にも参加し色々な先輩経営者様と関わり、勉強していく事になります。
 そこでの一人の経営者との出会いが、山岡氏を変えました。今までの自分を見つめる事が出来、自分を知ることが出来たそうです。 そして、少しずつ自分を尊重出来るようになり、それから社員を尊重するようになり、家族を尊重するようになり、地域を尊重するようになり・・・それと、あきらめないということの大切さを知ることも出来たそうです。
 しかし、時代はリーマンショックという事態と共に急変していきます。湖北電子㈱もリーマンショックとともに、下請けの仕事、半導体装置の組み立て事業もほぼゼロになり、2度目の危機に立たさ
れます。こうなっては、先代の社長もどうする事も出来ず、今なら社員に退職金を払える、別の仕事の紹介もできるからと、2008年に事業の解散を決定する事になりました。
 山岡氏はその後、健康福祉事業の仕事は続けたいという思いは捨てきれず、2009年サンクフルハートに社名変更し、健康福祉事業を続けることとなります。そこに至るまでの思いの中には、お客様からの、ありがとう、おおきに、という感謝の言葉や、障害を持ちながらも、人の役に立てる仕事をしたいという先代社長の思いを引き継ぎ、それを実現していきたいという熱意が山岡氏を動かしました。
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 しかし、最初から上手くはいかず、残ってくれた社員たちを幸せに出来るであろうか、不安や恐怖と闘う日々が続きます。そんな中、東北の大震災が起こりました。山岡氏は何か役に立てることはないかと組み立て式浴槽の事をブログに掲載し、思いを発信しました。それを見た人々から、避難所にお風呂を、力を貸してほしいという要請が来ました。
 そして宮城県東松島市の方へ設置に向かいました。地震発生後3週間、続く余震、仲間の安全は確保できるか?実際に本当に役に立てるか?いろんな不安、現地の創造を絶する光景の数々、とにかく必死でお風呂の設営しました。
 そして、被災者の方々に久しぶりのお風呂に入っていただきました。聞くと会話の中にお風呂に入ったことで、気持ちいい!よし頑張ろうという声が聞こえてきました。明らかにお風呂がなかった時には、希望などという言葉がなかったそうです。
 そこで、ありがとうという感謝の言葉や喜びの言葉が山岡氏の心に響きました。今までの、苦労、苦しみ、恐怖感もありましたが、悩む事よりまず行動する事が大切だと本当に気付かされました。
 今後の人生や会社経営には、何のために、が必要であるときずきました。自分に付いて支えてくれる社員、お客様、地域社会への貢献が、何のためにという答えに辿りついたそうです。そしてそれは夢物語だけだは駄目で、己を信じ、仲間を信じ、組織を信じ、あきらめない意思を強く持つ事です。(N・O記)

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 報告のあと「あなたは今の仕事を通じて何を実現したいと思いますか?」をテーマに、5つのグループに分かれてディスカッションしました。
 参加者からは「自分がどれだけ熱意を持って仕事に取り組めるかが大事だとよくわかったので、頑張ります」「ありがとう!の気持ちを素直に声に出して伝えてゆきます」「自分の思い、社員への思い、社員の思い、それぞれを話し合ってゆきたい」「経営指針を一歩筒実践し、社員さんを幸せにしたい!」「自分が本当にやりたいと思うことを見つけだして実践する」「山岡さんのお話も感動しましたが、一緒に参加された二人の社員さんの笑顔がとってもステキでした。社員さんの笑顔、働きがいのあふれる会社作りに向けて、課題を明らかにして取り組んでゆきます」など、明日への決意あふれる感想が寄せられました。
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 最後に、座長の七黒光太郎さんから「幾度の挫折にもあきらめず、前に向かって進んで行かれた行動力と精神力の強さ。同友会の中で良き先輩と出逢い、それを愚直に実践された山岡さんの謙虚な姿勢。どんなに優れた戦略や商品が開発されても、経営者や社員さんの良い人間性がなければ成功しないこと。経営危機に際したとき、社長の支えとなったのが社員さんからの頑張りましょうと言う言葉であったことなど、本当に同友会らしい人間を大切にする経営の実践報告でした。私たちも実践しましょう。有り難うございました」とまとめがあり、ゲスト参加者の笠原利之さん(箱館フーズ)と平井ひろみさん(熊野神社)の自己紹介の後、終了しました。 
○山岡さんの感動あふれる報告内容は、滋賀同友会のHPのアーカイブスで頒布しています。同友会会員であればお求めいただけますので、是非、自己研鑽の糧にお求めください。
  http://www.shiga.doyu.jp/shop/

○高島ブロックはともに学びあい、元気な企業づくり・人育ち・地域づくりに取り組む仲間を募集しています。例会には会員外の参加も歓迎しています。
○3月例会は以下の通り開催します。あなたも是非ご参加を。お待ちしています。
 ≪日 時≫ 3月5日(月)18:30~21:00
             (受付開始18:00~)
≪場 所≫ 安曇川公民館
      (安曇川町田中89 電話0740-32-0003)
≪報告者≫ 山田敏之氏 こと京都(株) 代表取締役
≪テーマ≫ 親子で年商400万円の農業から、10億の産業めざす~強みをいかし、理念を掲げて夢をつかみ取る!~

≪スケジュール≫ 18:30~ 開会・報告 19:40~ 経営課題グループ討論 21:00 閉会
≪参加費≫ 無 料
○お申し込みは、滋賀県中小企業家同友会事務局(TEL077(561)5333 FAX077(561)5334)まで。HPからのお申し込みはこちらより→http://e.doyu.jp/shiga/7days/event/