滋賀県中小企業家同友会

委員会活動について-女性部-

一人ひとりに寄り添うオーダーメイドで全国へ ~ 女性部11月ご報告 ~

日 時:2025年11月7日(金) 14:00~16:30
会 場:滋賀大学 大津サテライトプラザ
報告者:森永 江里子氏 オーダーメイド洋服 Moe 代表 (女性部副部長)
テーマ:「高島から全国へ~心から笑って美しく届けるのは、あなたらしい人生を応援する洋服
一人ひとりに寄り添うオーダーメイドで、全国へ~」
参加者:20名

報告概要:

「小学校の1年生の時、母と一緒に作ったサンドレスが私の洋裁の原点です」と語り始められたのは、繊維の町愛知県一宮市出身、現在住まいの高島市マキノ町にて「オーダーメイド洋服Moe」の代表をしておられる森永氏の人生のストーリーでした。

そして、手作り品を売るお店が近くにできたことで、ポシェットを作ってそれが売れていく様子をみて、ご自分の手で作り出した物が人に受け入れられ売買が成り立つという体験もされました。
被服科のある高校に行きたいと賢明に勉強したこと。見事合格し月日が流れパタンナーとして、充実して働き始めた頃の森永氏の夢は「かわいいお嫁さん」でした。と笑っておられました。

23歳でご結婚され高島にやってこられた森永さんはそれまでの生活と一変したと言います。それでも高島で森永氏は子ども服や天然素材の婦人服などを作り続けフリーマーケットなどで販売するなど、大好きな洋裁から離れる事はありませんでした。

40歳を前に妻として母として、女性として様々な葛藤を抱え自信を失いかけた次期を経て、心が満たされる事で本当の笑顔が生まれる事を実感された経験は、男女の役割分担で悩む人やこの滋賀県で後継者として生まれて地元を離れられない人、森永氏のように、結婚を機に滋賀県へ来られた人など自身の選択で進んだ人生だけども一人ではどうすることもできない葛藤を持った経験がある人に大きな共感を生んだと思います。

報告の後半は「経営指針を創る会」を受講し見いだされた三つの覚悟について話していただきました。
一つ目は、高島という森永氏自身もマイナスに捉えていた地域をMoeの価値に変える覚悟。
二つ目は、苦手と感じていた数字から逃げず、オーダーメイドやマインドセットなどMoeオリジナルの価値に見合った価格のバリエーションを設けて掲げる経営社としての覚悟。
三つ目は、一人で一貫してお届けする価値から仲間とより価値ある物を提供し共に成長する事への覚悟でした。

この姿勢はまさに2025年女性部のスローガン「私達がありたい姿を実現するための主体者となり誰もがありたい姿で活躍できる地域社会を目指して行こう」や「私達が地域のロールモデルになる」を体現されています。
森永氏の「高島から全国へ」の想い、そしてMoeのミッション「心から笑って美しく」を人生の軸に、ここまでに至る人生の物語とこれからの挑戦は滋賀県の若者にとっても魅力的なロールモデルと言えます。
普段からの森永氏の美しい笑顔の秘密や、着る人が元気になるMoeの洋服の魅力を知ることができました。
「一人でする」そんな覚悟で起業した私自身も一人ですることの課題を感じていたので、仲間を探す一歩を踏み出すきっかけにしたいと思いました。ご報告ありがとうございました。

(記:女性部副部長 古澤ちひろ)