滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-北近江支部-

北近江支部第18回定時総会・5月例会を開催いたしました~同友会で何を学び、どう経営に活かすか~

北近江支部 例会レポート

北近江支部第18回定時総会・5月例会を開催しました。

と き:2021年5月24日(月)18:00~18:25 総会

18:30~20:30 例会

ところ:北ビワコホテルグラッツィエ & Zoomミーティングルーム

参加者:27名

テーマ:「同友会で何を学び、どう経営に活かすか」パネルディスカッション

コーディネーター

高橋陽一(彦根共同法律事務所 弁護士)北近江支部例会委員長

報告者

水野透氏(株式会社渡辺工業 代表取締役)滋賀同友会代表理事

小田柿喜暢氏(大洋産業株式会社 代表取締役)北近江支部長

松尾直樹氏(松尾バルブ工業株式会社 代表取締役)北近江支部副支部長

Q1.同友会入会のキッカケを教えてください。

〇15,6年前、滋賀同友会が感じで青年経営者全国交流集会が大津であり、そこへゲスト参加したことが直接的なきっかけ。社長になってすぐ入会しました。

〇社長になってすぐのときにリーマン・ショックになりました。取引先まわりをしてましたが、そこで同友会の行事に誘われ参加したことがきっかけです。当時は社長になりたてで、何をしたらいいのかわからないなかでした。月会費6,000円(当時)で、北近江支部をはじめすべての支部の例会に参加できることが魅力でした。それで、どこの支部の例会にも参加するようになりました。

〇総会にゲスト参加し、懇親会の場で入会を奨められ断れなかったということが実際のところです。入会と同時に、経営指針を創る会の申し込みをしました。

 

Q2.入会当時の会社の状態はどうでしたか?

〇三者とも、入会当時は会社の最大のピンチという状態

〇いわゆる平成不況時で、リストラを敢行したり団体交渉で激しくやりあうなど、労働組合と大変な折衝をするようなタイミングだった。

〇社長就任すぐで、社長の仕事は何か?がわかっていませんでした。当時は、鯉が口を開けているような状態で、口を開けていれば仕事があり、なんとか続けられる状態でした。しかし、リーマンショックを機に、そのままでは続けられないなと実感していました。私を社長に指名したオーナーが急死し、引継ぎも何もない中、五里霧中でした。自分なりに勉強はしていたが、それが正しいのかもわからなかったです。

〇入会当時は会社の状況が悪く、金融機関からも成果を出さないと融資を渋られるような業績でした

Q3.同友会で得た学びをどう会社で生かしていますか?

〇同友会は業種・規模、様々の会員からなります。報告でヒントを得たときに、その人の会社だからできたではなく、自社でどう活かせるかという視点で話を聞き、実践しています。大きい会社の社長の報告を聞くと、心の中で「あの規模だからできる、うちは違う」という聞き方をしてしまいがちです。しかし、例会をきいて自分の会社ではどのように展開できるか?という視点で聞くことが大事です。同友会は報告や講演を聞きっぱなしで終わらなくて、「自分ならどうするだろう」と考えたことをグループ討論で話をします。その中で「私はこうします」ということを言いますと、責任をもってそれをやらなければなりません。

〇いかに自分ごとに置き換えるかが大事です。業種や規模が違う経営者が集まっており、例会ではさまざまな方が報告されますが、芯は同じところにあります。それを聞き取り「自分の会社に置き換えるとどんな変化が得られるのか」という姿勢で聞くことが大事です。

〇課題解決のヒント(自分では思いつかないもの)を得られるのが最大の醍醐味です。

聞いて満足ではなく、グループ討論で何を実践するかを決め、翌日の社内ミーティングで情報共有し活用しています。

 

Q4.経営指針を創る会を受講してどう変化がありましたか?

〇 社内で、社員同士で駆け引きしなければならなかった辛い過去を忘れず、社長就任してからは、「絶対に社員と駆け引きしない!正直にやる!」と決意していました。経営指針書のおかげで、「社長は何を考えているかわからん!」ということはないと思います。向かうべき道が見えているので、労使一体となって働くことができています。

〇 自分たちは何者かを問い、創った経営理念、経営指針を社内で共有するツールとして活用しています。会社の現状や「将来こうしたい!」を社員さんに正直に伝えることで、社内が一体となれます。コロナ禍ですが。世の中に溢れる情報に振り回されて不安になるのではなく、指針書に沿った情報を社内で共有することで、社員全員が安心して働けています。

〇指針経営を始めてから、黒字化、債務超過を脱しました。急回復!経営陣が正直に情報開示することで、社員さんも正直になってくれたと実感しています。社長不在時にも、社長ならこう判断するのではと考えて社員が動いてくれるように変化し、最近は承認が主な仕事になっています。

 

パネルディスカッション後、グループ討論を行いました。テーマは「同友会で学んだこと」「同友会に期待すること」です。会員からは「経営者同士のつながりができた」「経営指針を創る会を受講できてよかった」という意見や、「会社経営の悩みは規模や業種が違っても共通している。アドバイスをもらったり、自分でもアドバイスをすることで経営のブラッシュアップができている」という意見がでました。また、同友会に期待することについては、「他団体と比較したときに、やはり経営理念の考え方がとびぬけている。そのあたりを磨きをかけていってほしい」という声や「同業種での集まりの場を創ってもらえると、同友会理念をベースにいろいろ話ができそう」との意見がありました。