滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-湖南支部-

2018年7月17日 湖南支部7月例会を開催しました!!

湖南支部 例会レポート

日時:2018年7月17日(火) 18時15分 開会 20時30分 閉会

会場:クサツエストピアホテル

例会報告者:赤井 健史氏 (株)湖南オートセンター 代表取締役

例会テーマ:『少しだけわかってきた私が経営する目的』

~異例な形で事業承継した元サラリーマンのお話~

司 会:北野 裕子氏 (株)エフアイ 代表取締役

参加者:36名

 

2018年7月17日(火) 18時15分より、クサツエストピアホテルに於いて、湖南支部7月例会が参加者36名の中開催されました。

例会報告では、(株)湖南オートセンター 代表取締役 赤井 健史氏に『少しだけわかってきた私が経営する目的』~異例な形で事業承継した元サラリーマンのお話~をテーマにご報告をして頂きました。

幼少期から何でも長続きしなかった赤井さん。

両親に薦められて入社した薬の販売会社も2年で退職されます。

自分の好きなことなら続けられるかもしれないと考えた赤井さんは、小さい頃から車が好きだったこともあり、自動車整備の世界に入られ、大手の自動車整備会社で修行した後、今の会社に入社されます。

当時は組合形式の会社であり、協同組合の会社が引き受けた車検を一括して行う会社でした。

そこで働いていた時に、赤井さんは、自動車整備の全国大会で優勝を経験されます。実績を残されていた赤井さんは、どんどん出世し、平成19年には専務理事に就任されます。

しかし、そんな中、当時代表理事を務めていた組合員の会社で内部分裂が起こり、次の代表理事を決めなければならなく、渋々代表理事に就任されます。

さらに就任した直後、組合員の一社が廃業。

これを境に、他の組合員が会社の負担が増えることを恐れ、組合の解散提案が出されます。

代表理事であった赤井さんは、解散すれば、仕事がなくなる、それだけは避けなければならないと、今の出資を継続してもらうことを約束し、会社を株式化して自分が社長就任することを決意します。

社長に就任した当時の赤井さんは、働くとは食欲、物欲を満たす為にすること、経営は金儲けだという感覚でした。

そんな中、当時、滋賀同友会湖南支部支部長であった、㈱タオ 代表取締役の井内さんと、次期湖南支部支部長候補であった㈱エフアイ 代表取締役の北野さんが、会社に来られ、同友会入会を薦めに来られます。

そのまま同友会に入会した赤井さん、ある例会に参加していると大洋産業(株) 代表取締役 小田柿さんと出逢われます。その時の小田柿さんの「僕は社長をやりたかったわけではないけれど社長に就任しました。就任した以上は社長としての役割を全うする義務があると思い経営をしています」という言葉に胸を打たれ、自分も社長の役目を全うしようと決意されます。

本格的に経営の勉強をはじめた赤井さんですが、従業員は利益を出すためのもの、嫌なら辞めたらよいという意識は変わらずあり、従業員の退職も多く、入れ替わりの激しい職場でした。

その中で、経営理念を創ってもらえると勘違いし、同友会の“経営指針を創る会”に参加されます。

しかし、そこで先輩経営者達からの容赦ない質問の中で、“本当に経営をしている意味は何なのか”を考えます。

また、同友会の“人間尊重の経営”、“従業員はパートナー”という理念を学び、従業員の捉え方が大きく変わられます。

従業員は何故働いているのか?何故仕事をしているのか?それは、自分自身の幸せのために働いている、だったら、従業員が幸せを感じる職場創りをしようと決意されます。

そして「私たちは、働く仲間それぞれの自己実現のために、安心、安全、快適な交通社会の実現と自動車業界の発展に貢献することにより、人に愛され、地域に愛され、地球に愛される企業へと成長し続けます」という経営理念を完成させます。

経営理念を完成させた後は、理念を浸透させる為に、従業員一人ずつ、理念を丁寧に説明する時間を作られます。するとある社員から「社長の考えていることがやっと分かった」という声も出始め、自分は従業員に方向性を示せていなかったことを反省されます。

それからは給料日には必ず従業員と個人面談をするようにされ、個人面談を重ねていくうちに、何でも反抗的だった従業員から「社長がそう言うのならそれに向かって俺らはやっていくだけだ」という言葉を投げかけられます。

赤井さんは、今まで、従業員と向き合おうともせず、会社も方向性も示していなかったことに反省し、今後は社員一人一人としっかりと向き合うこと、そして従業員が自社で働けて幸せだと思ってもらえる会社にすることを決意され、報告を終えられました。