滋賀県中小企業家同友会

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東近江支部 平和例会開催しました「~戦争の記憶が遠ざかるとき、戦争がまた私たちに近づく~」

東近江支部 例会レポート

東近江支部8月恒例の平和例会が、8月29日(火)18時30分から21時まで、八日市商工会議所にて20名の参加で開催されました。今年は、滋賀県平和祈念館主査の木村直人氏に、『滋賀にまつわる戦争の記録~我々の住む町で起こった真実~』と題して、戦争中の滋賀県内での出来事についてお話しいただきました。

大津・守山・近江八幡・彦根・長浜など軍需施設があった県南部東部を襲った空襲…、大阪などから集団疎開してきた子どもたち…、教育のなかに戦争が入り込んできた学校生活…、琵琶湖がB29飛行の目印に…、陸軍八日市飛行場に赴任されてきた特攻隊員の方々…、滋賀県からのべ9万人の方が戦地に…、万歳三唱で送り出す家族…、滋賀県民の戦死者数3万人…。

今まさに生活しているこの場所で起きていたこと、具体的な個人名や学校名、よく知っている会社名や地名が出てくるお話に、今まで聞いてきた戦争の話とは全く違う衝撃を受けました。

また、焼夷弾や陶器製の手榴弾、千人針などの実物に実際に触れさせていただきました。手に取ったその感触は何とも言えず、戦争はずっと昔の話ではなく、たった少し前に起きていた現実の話なんだと、急に身近に恐ろしさを感じました。

“戦争の記憶が遠ざかるとき、戦争がまた私たちに近づく”

木村さんがお話の最初と最後にご紹介してくださった、石垣りんさんの言葉です。

終戦から今年で72年。戦争体験者の方が年々少なくなっているなかで、これからは“語りつないでいく”ことが大事だと木村さんはおっしゃいました。実際に、木村さんは戦争体験者ではありませんが、お話は胸にすっと入ってきて重く響き、貴重な学びの機会となりました。これから語りつないでいくこと、それを担うのは私たち一人ひとりです。そのためには、たった72年前に起きていた戦争の悲惨な現実を知り、ずっと学び続けなければいけません。皆が大事なメッセージを受け取った例会となりました。