滋賀県中小企業家同友会

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東近江支部 6月例会開催しました

東近江支部 例会レポート

東近江支部 6月例会開催しました
テーマ:『私が無戸籍になった社会
     ~“生きる、暮らしを守る、人間らしく生きる”の実現は人類の基本的願望~

今回は戸籍がなかったご本人大谷純さんを外部からお呼びして話しをしていただきました。出生から始まる非常にデリケートな内容のため、大谷さんをご紹介していただいた同友会会員企業でもある近江兄弟社学園の鳥井新平先生に対話者になっていただきお話しを引き出していただく形の例会となりました。今の日本で推定1万人いると言われている無戸籍の人たち。大谷さん兄弟は治安が悪いとか危険な場所と言われている釜ヶ崎にある「NPO法人こどもの里」さんと偶然出会い、里の職員さん(現:館長)のご尽力により戸籍を取得することができました。小学5年まで学校にも通っていませんでした。
社会から存在を消された子どもたちだったのです。
まずは7月から上映される映画「さとにきたらええやん」のPR映像、引き続いて「こどもの里」さんの日常を写したドキュメンタリー映像を拝見。

映像の中でとても厳しい環境下にいるであろう子どもたちも活き活きと暮らしているのを拝見しました。同じ命なのに、生まれてきた環境下で格差が生まれる。そしてまだ「こどもの里」に通えている子供たちは様々な経験もつながりもできるが、来ることができてない子供たちに思いがはせ、涙が止まりませんでした。
戸籍の届を出さず、学校にも通えず、そのまま亡くなっていく方もいる。お金がなくて家がなく仕事がなくても最後のライフラインが釜ヶ崎にはある。そしてこの格差のある社会構造を容認しているのは自分たち自身であるということを知ることが重要。
大谷さんは現在フェアトレードのものや、ご自身とつながりのあるものを中心にした雑貨及びカフェ店をされています。取り扱っている商材の中から沖縄辺野古の基地や祝島の原発の問題にまで話がおよびました。とりあつかっている商材のある環境が変われば自分のような無戸籍の子が生まれない、安心できる社会になるのだという思いからフェアトレードにこだわっているのだと思いました。

先日の中小企業家しんぶん 1367号にも京都同友会 土井さんのお話しが掲載されていました。
全国に散らばっている同友会会員が手と手を携えて子供たちの夢を叶えるお手伝いをするのは同友会の本来の目的につながっていくことであると認識いたしました。滋賀同友会でもすでに県内の養護施設との交流が始まっています。
そもそも戸籍とは?戸籍がなくても安心して暮らせる社会に、失敗してもやり直しのできる社会に 人を人として扱える社会にしていく一助となれるよう考え行動していかねばなりません。