○「メガワットグループ」訪問記
山科精器株式会社 大日陽一郎
日 時:2015年8月27日(木)
場 所:モンゴル国ウランバートル
訪問先:Mega Projects Group / Mr. Chimed ZUNDUI-OSOR, President
Mega Watt LLC / Mr. NYAMJARGAL Bold, Vice Director
概要:
・石炭火力発電所で発生する蒸気を近隣の居住用アパートメントに供給するために建設中のセントラルヒーティング設備・配管の工事現場を視察。
・セントラルヒーティングは欧米では一般的で水道やガスと同じく蒸気を供給している。戸別の暖房が発達している日本では少ない。モンゴルで普及しているのはロシアの影響も強いのではないか。
・モンゴルでは遊牧民が都市に居住し始めており、特に若年者用アパートメントが不足しており建設中である。広大な国土ではあるが、広範なインフラ整備が進んでいないために局所的にインフラを整えて高層アパートメントを建築している。
・火力発電所ではロシア製のタービンや発電機を使用しているとのこと。熱交率が高いのは日本製だが、日本とは違い熱源の石炭が安価で調達できるため、効率よりもコストの安さを優先してロシア製なのではないか。
・メガワットグループではモンゴル国東部で100MWの石炭火力発電所も建設予定で政府との調印も間近とのこと。モンゴルの国策として安価な資源に支えられた発電事業に力を入れ、ゆくゆくは中国、朝鮮半島、日本への電力販売も視野に入れている。
・日本からの資源への投資、技術の提供を期待している。石炭、鉄鉱石、銅、レアアースといった資源の豊富さは言うまでもないが、これら資源の一次加工・二次加工ができるための技術供与を日本には期待している。
以 上
○「ULAANBAATAR CAPPET company」を訪ねて
1971年にドイツの投資で誕生したカーペット製造会社です。モンゴル羊の毛を100パーセント使用。製品の70パーセントはモンゴル市場で販売。30パーセントは中国へ輸出されています。現在はドイツとの関係は全くないとのことです。
染料はスイスから輸入したオーガニック。生産能力は 10万㎡/年ですが、最大は40万㎡/年まで出来るそうです。
44年の歴史と言うことで、工場も設備もなかなかレトロなものでした。
製品はモンゴルの自然や動物、チンギス・ハンをモチーフにしたものから、幾何学模様のものまで様々でした。
社長のENKHTUR氏は、日本への輸出に意欲的で、カーペットの取り扱いに興味のある企業を是非紹介して欲しいと話されていました。お値段は、おそらく同等の物を日本で買う価格の3分の1以下だと思います。(M・H)
○「Nomin Construction company」を訪ねて
ウランバートルでの最後の訪問先は、デベロッパーです。
Nominはモンゴル有数の大資本です。
訪問した街には自然と水辺、見事なマンションにフットサルコートが作られていました。
ここは2010年から造成が始まったそうです。
まったく何もなかった原野だったそうですが、素晴らしい街へと変貌しています。
さらに、近くの山には植林し、水タンクをおいて木を育てています。そういうところがウランバートスに4ヶ所あるそうです。
人口280万人のモンゴルで、いったいどのような人がこのマンションを買うのか・・・?
何しろ、マンションのワンフロアすべてを自宅として購入する富裕層がいるそうです。
モンゴル=ゲルでの暮らしという先入観では、まったく想像も出来ない街を拝見して、ただただ驚くばかりでした。(M・H)