滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-北近江支部-

湖北の若手経営者・後継者・経営課題を語る!~9月長浜・米原地区例会~

北近江支部 例会レポート

滋賀県中小企業家同友会北近江支部長浜・米原地区会9月例会ご報告

滋賀県中小企業家同友会北近江支部では2018年度より長浜・米原と彦根に分かれた地区例会を開催し、地域密着で身近な課題で学び合いを進めます。

と き:9月21日(木)18:30~21:00
ところ:神照まちづくりセンター
テーマ:「語らおう!経営課題」
報告者:株式会社 キョウエイ 北川 豊明氏 代表取締役 建築資材販売業
一哲 合同会社 上野 哲也氏 代表 飲食店経営
近畿精工株式会社 畑澤 孝祐氏 技術部 金型製造業
参加人数:22人

報告内容
今回は業種の違う北近江支部所属3名の経営者方に登場いただき 、リレー方式という形で自社の経営課題を報告していただきました。

先ずは 上野氏より報告をいただきました。北海道出身の上野氏は前職で勤務先の北海道工場より半年の期限付きで大阪工場に赴任。
しかしリーマンショックの影響で北海道工場が閉鎖され北海道に戻ることが出来ない事や、様々な事情により大阪にて飲食業に転職。
飲食業の企業では新店舗の立ち上げで力を発揮されてきたそうです。
その後、フランチャイズ展開を進める企業の方針の基、採算の悪い長浜店を任され 一哲合同会社として経営する事になったそうです。
経営理念 「相手の喜びを我が喜びとする」 を掲げ健全経営に邁進されていることです。
経営課題としては 『会社を継続させる』、『お客様に喜んでいただく』、『利益を出し続ける』この三つを達成するには、従業員の確保と省力化が課題であると考えられているそうです。
様々な活動を進める中、従業員の確保にはある程度目処が立っているとのことですが、省力化に関してはITの導入を検討しているが、フルサービス価値が下がることや、お客様とのコミュニケーションが低下することを理由に本部よりストップがかかっているとのことです。
今後は本部の理解を得られる新たな取り組みを立案することが現在の課題とのことでした。

続いて北川氏に報告していただきました。
北川様は建築資材の卸売り販売業を営まれ、先日の台風被害によりかつて経験したことが無いほどの非常に忙しい日々を送られているとのことです。
社長就任後、これまで会社経営は比較的順調に進んできたようですが、この8月に事務員が突然退職を申し出てこられたそうです。
この事務員はかなり不満を抱えられていたようで、会社や他の従業員に対し非常に厳しい言葉を発せられたとのことです。
このような状況ではこの先仕事を続けていただくことが困難と判断し即日退職の手続きをとられたそうです。
これまでは自分なりに良い会社にするために、従業員との共育を進められてきたそうですが、改めて思いが伝わっていないことに気付かされたとのことでした。
このままでは駄目だと反省し、改めて人材育成こそが自社の経営課題と捉え取り組んでいきたいとのことでした。

最後に畑澤氏に報告していただきました。
畑澤氏は大学卒業後 自動車関連会社に就職され、厳しい工場作業の中 社会人として基本的な姿勢や知識を身に着けられたとのことです。
その後、父親より事業を継承して欲しいと初めて聞かされ、いつかは戻ることになると考えていたが改めて自分と向き合い、入社することに決められたそうです。
入社後は金型の加工や検査を担当されているとのことです。
経営課題は『会社に足りないもの』、『自分に足りないもの』の二つの視点より報告いただきました。
会社に足りないものは、規律を守らせること、組織作り、原価計算が出来ていないことが課題とのこと。

経営理念を基に改めて会社運営を見つめ直したいとのことでした。
自分に足りないものは、金型に関する知識、経営に対する知識、経営者としての覚悟、仕事に対する熱意かと。これから先、同友会での学びを会社経営に活かしていきたいとのことでした。


この後、3人の経営課題をテーマに3つのグループに分かれてディスカッションを行い、自社の課題解決のヒントを出し合いました。


今回は身近なテーマで学び合いを行う地区例会であり、3名のリレー方式での報告を採用しましたが、報告者の負荷の軽減により比較的容易に報告していただけたのではないかと感じました。
報告することにより自社、自分を見つめ直すことが可能かと思いますので、今回3名の方の報告が出来たことは良い方式ではないかと感じました。
これからも、地区例会を通じて顔と企業の見える学び合いを進め、支部活動の活性化につながればと思いました。(記 中川繁)