滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-北近江支部-

これからの事業承継。事業承継のリアルな課題~北近江支部8月例会ご報告~

北近江支部 例会レポート

滋賀県中小企業家同友会北近江支部8月例会が、2019年08月20日(火) 18:30〜21:00まで北ビワコホテルグラツィエで開催され、33人が参加しました。
北近江支部運営委員の松尾直樹さんが司会を担当し、青柳孝幸北近江支部長の開会挨拶では、思いを1分で話せる本の紹介とその著者のイベントの紹介をいただきました。

新会員様は月ヶ瀬 義雄ワボウ電子(株)代表取締役社長、上田 満信 (有)めいせい代表取締役、2名の紹介と一言コメントをいただきました。
経営体験報告会は、「これからの事業承継。事業承継のリアルな課題」をテーマに、湖北精工株式会社 小川孝史社長より実体験をもとにお話をいただきました。

まずは、三菱樹脂から結婚を機に湖北精工に入社(現会長の娘と結婚)。勤務から17年目、三代目の経営者になったという自己紹介。
次に、プラスチック容器への印刷機(曲面印刷機はシェアNo1)を作っている会社であることの紹介。
経営理念と経営者の基本方針は、創業者が創ったものを今も続けておられます。
社長交代のキッカケ。会社が悪くなったときに変わったこと。
会長のときは右肩あがり、私のときは右肩下がり気味。現状維持は縮小になる。勇気を持って少しずつ成長する気持ちでいかないなと思うと教訓を教えていただきました。
社員との対話でもアンケートでもコミュニケーションの不一致があったが、「一致団結」という言葉に社員は良い反応を示したこと。独自の技術の方向性を目指したいと思ったこと。
毎年、経営理念と方針を伝えている。また創業者の精神を伝えている。ということをお話しいただきました。

事業承継と株式の問題。会長時代からもらったもの。
そして失敗を積みながら成功した紆余曲折の5S活動。
海外進出したが撤退し、海外取引でわかったこと。と会長から社長を承継されての苦労や教訓を包み隠さず丁寧に教えていただけました。

最後に、これからの会社運営について経営理念は触りにくいので2階立てでいくこと、
市場の拡大と新商品は生まれにくいため、受け身ではなく個性的な技術を持つものづくり企業にしていきますと決意を語られました。

まとめでは、この2つが印象的でした。
・社長になっても壁だらけだったが、社員との関係を築かないと物事はできない。
・幹部がいろいろと意見をするが、社長の考えこそ経営方針

グループ討論テーマ
「事業承継で直面した課題。考えられる課題」
「乗りこえられる方法やアイデア」

各グループの発表では、会長と社長と2つのトップをどう考えるか、事業承継するには覚悟が必要。という意見がありました。


最後に質問への返答では、社長に就いてから社員との壁を乗り越えた原動力は、前の会社の影響力が大きい。
理想の会長像は、人のこころを汲み取る力。トラブルに対して対処できる力。
人を育てていきたい。
そんな前向きで熱い想いを熱心に語っていただきました。
小川様、有り難うございました。(記 柴田)