滋賀県中小企業家同友会北近江支部例会が3月28日(月)18:30~21:00まで北ビワコホテルグラツィエで行われ39人が参加をいたしました。
「あなたは誰を見て経営していますか?~様々な苦難を乗越えて得た変化~」をテーマに荒木順平さん(株式会社エース産業機器所長)に経営体験をご報告していただきました。
荒木さんが入社当時は、「私が営業を頑張り成果を出すので、従業員は私をバックアップすればよい!」という考えでしたので、社員は入れ替わり立ち替わりや去っていったそうです。そして「どこかにいい人おらんかなぁ」とばかり思っていたそうです。
2011年に自分の弟さんから「会社やめさせてもらうわ」と言われ、さすがにショックを受け、売上至上主義の会社から、人がやめない会社にしようと決意されました。
「社員を信用しよう」と決めますが、今度は社員からお金やカードの使い方で騙され続けます。今まで競争主義でやってきて社員教育などしていなかったのですから、自業自得でした。
2013年にはパートの情勢社員さんから「この給料では生活できません」と退職届を出され、自分が社員さんの実情を分かっていなかったこと、いや分かった気になって社員のために頑張っているという自己満足に浸っていた自分にに、あらためてショックを受けます。
この様な間違いは二度と起こさないと再度決意し、「有言実行」と年次方針に労働環境の改善と社内での共育ち計画を発表し、毎年実行するようになります。
食事会、社員旅行、誕生日有給休暇、月刊共育ち研修、昇給、賞与、改善提案買取、ジョブローテーション(有給とれる体制づくり)、退職金制度・・・学んだことから自社で出来ることを次々と実施し、安心して働ける環境づくりを目指します。
特に、個人面談を5分でも10分でも毎月実施し、社員さんから希望が出たら必ず答えを出すように心がけたそうです。人材の適材適所にも取り組み、居場所や出番を全社員が持てるようにしました。
同友会では経営指針を創る会に参加をしてぶれない経営を目指します。いまは成文化した経営理念をもとに、社員みんなが幸せになるためにエース産業という船に乗っているという思いで舵取りをしていると報告。最後に「あなたは、自分の会社で子どもさんを働かせることができますか?」と問いかけられました。
このあと「会社にとって社員はどのような存在ですか?」をテーマにディスカッションしました。(M・H記)