滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-湖南支部-

湖南支部3月例会を開催しました!!

湖南支部 例会レポート

日時:2018年3月20日(火) 18時15開会 20:30分閉会

会場:草津市立市民交流プラザ(フェリエ南草津5階)

講師:笛田 薫氏 滋賀大学データサイエンス学部 教授・副学部長

テーマ: 「ビッグデータ!! 知らなくていいの?分らないままでいいの?」

~ようこそ近未来へ!データサイエンス入門~

参加者:33

 

2018年3月20日(火)18時15分より、草津市立市民交流プラザにて、湖南支部3月例会が参加者33名の中開催されました。

  

今回の講師は、笛田 薫教授(滋賀大学データサイエンス学部 教授・副学部長)です。

 

「ビッグデータ!! 知らなくていいの?分らないままでいいの?」~ようこそ近未来へ!データサイエンス入門~をテーマに講演して頂きました。

 

昨今いろいろと話題になっている、“AI”や“ビッグデータ”。名前はよく聞くけど、実際どんなものなのかあまり分からない方が多いと思います。しかし、時代はまさにコンピューターの時代。今後、“AI”によっては多くの職業がなくなるとも言われています。

 

そんな中で、中小企業の経営者として、せめて“AI”や“ビッグデータ”はどんなものなのか?を初歩的な部分から学ぼうと企画されたのが、今回の湖南支部3月例会でした。

 

笛田教授は、コンピューターのこれからの活用は、今までの規則、法則が無く、人間の経験則に頼っている分野を、膨大なデータによってより早く、正確に結果を出していくことになっていくと仰います。

 

今後のAIやビッグデータの活用方法については、まだまだ発展途上で、劇的に物事が変わることはないが、何よりもAIを駆使して、何を求めるかが重要ということで、データはたくさんあるが、そこから何を求めているのか?何を知りたいのか?は人間が考えないといけないということです。

 

つまりは“考える力”と“過去のいろいろな経験や結果から新しいものを生み出す”ということは、まだまだAIではできないことであり、人間が今後も能力を上げていかないといけない部分だと仰います。

 

 

逆に、物事の進捗が予め決まっているルーチンワークの仕事や、答えが必ずあるような簿記や会計の仕事は、今後AIなどの技術でできるようになってくると言われています。

 

またコンピューター自体は、膨大なデータの中から関係性のある項目を探し出すことは得意であるが、“何故関係があるのか?”という物事の背景は理解できないと言います。

 

標識の例を挙げると

交通安全を呼びかける標識が交通事故の防止にどの程度役立っているかを調べるため、標識がある交差点と標識のない交差点での事故率をコンピューターで調べました。

すると驚いたことに、標識のない交差点の方が事故率が低いデータの結果が出たと言います。

物事を短絡的に考えると、標識がない方が事故は少なくなり、標識の事故防止の役割は皆無であるという結論を出してしまいがちです。

 

 

しかし、しっかりと考えて見ると、事故が多い交差点だからこそ標識を立てるものです。つまり調査対象として事故率が高い交差点を選んでしまっているということです。

 

その物事の背景までは、コンピューターは理解できません。ここが、人間とコンピューターの決定的な違いなのです。

 

最後に笛田教授に今後の“AI”の発展による、仕事への影響についてこう報告されておりました。

「これまでの計算機の発展によって、そろばんだけでは仕事に就けなくなったが、そろばんを使って帳簿をつけていた人はExcelを使ってもっと効率的に帳簿をつけることが出来るようになった。きっとこれからも、AIにとって代わられてしまう仕事と、AIを使うことでもっと効率的にできるようになる仕事がある」

 

笛田教授から、“ビッグデータ”や“AI”について様々な新しいことを学べた、湖南支部3月例会でした。

湖南支部では来期も、このような学修例会の第2弾を予定中とのことです!