(一社)滋賀県中小企業家同友会と立命館大学経済学部との連携協定に基づいてスタートした同学部2回生対象の「キャリアデザイン講義」(担当:共育・求人委員会)第13講が12月19日(木)16:20~17:20まで立命館大学びわこ草津キャンパス(BKC)で開催され、松尾バルブ工業株式会社 代表取締役社長 松尾直樹さんが「METAMORPHOSE~(変容) これからの未来を生きる皆さんへ」をテーマにご講義いただきました。
【松尾バルブ工業㈱】 代表取締役社長 松尾直樹さん 北近江支部所属
事業内容: 船舶用および下水道用バルブの製造販売
従業員数: 35名
創業: 1950年 (昭和24年) 創業者:松尾甚太郎氏
設立:1958年 (昭和32年)
入会: 2012年8月(平成24年)
所在地: 滋賀県彦根市外町245
会社URL: 松尾バルブ工業株式会社
【松尾バルブ工業㈱の経営理念】
未来が想像よりも幸せになるように【夢・希望】
私たちは 想いを形にして感動を連鎖させます【期待】
私たちは 子ども達に誇れる仕事をします【自信・プライド】
私たちは みんなが憧れる良い工場をつくります【環境】
松尾さんは大学卒業後に、松尾バルブ㈱に入社され、製造や営業の経験を経て三代目として2020年1月に代表取締役社長に就任し、コロナ禍を経て2022年8月に新工場を竣工しました。
『流体のあるところにバルブがある!』と言われるほどバルブは幅広い分野で使用されています。松尾バルブ工業㈱の主な取引先は他のバルブメーカー、造船、海運会社、商社、上下水道関連した水処理装置メーカーなどです。
バルブ業界は年々縮小傾向にあり、斜陽産業になりつつあると言われています。そこで松尾さんは生き残るために徹底的な組織改革が必要だと考えています。コロナ禍では自社に緊急事態宣言ならぬ既存事業の『陳腐化宣言』を発表しました。これは従来通り取引や社内体制による商品製造では、会社の成長に限界が来ることを従業員と共有するために行いました。
【組織改革~未来を見据えた取り組みが必要な理由~】
『自らが徹底した組織改革が必要』と考え、取引先開拓のため売上の4割を占める大口顧客の取引を1割までに減らしました。また、多様性促進を掲げ、女性の技術職採用や検査職での積極的な新卒採用、加工技能や経験に優れたベトナム人を管理職に任命するなど、これまでにない取り組みを進めました。そしてコロナ禍の最中、新工場 (CREATEC CENTER)が竣工し、新製品の開発にチャレンジしました。
しかし、従業員とのビジョンの違いから、次第に変化に反発する声が社内から挙がりました。そのため、組織改革のゴールを明確にすることで全体の調和を図りました。
『ビジョンに共感するスタッフを増やす』
『会社のビジョンやミッションを自然と達成すること』
『社員のやりたいことと会社のしてもらいたいことを合わせる』
【学生に向けて】
松尾さんは、日本企業全体の下降傾向に危機感を持ち、イノベーションを起こせる人材が必要だと考えています。従業員には思考力や判断力、問題解決力を求め、学生には自分の興味を追求し、異なる分野にも挑戦して、イノベーションを興してほしいと伝えました。また、失敗を恐れず行動することや、積極的にインターンシップに参加することを推奨されました。
松尾さんは“人は人と関わることで磨かれる”と考えています。「未来を担う学生が日本を良くしたい意識を持つこと、そして自分自身の人材の価値を向上させる努力をすること。これらが変容する日本の課題を解決していくことにつながる」。と学生にエールを送り、報告を締めくくられました。
(記 事務局員 横江裕聖)