滋賀県中小企業家同友会

委員会活動について-共育委員会-

若者を育み企業と地域を生かす学卒採用の確かな道を学び合う~共同求人活動全体会議~

共育・求人委員会 その他活動

滋賀県中小企業家同友会共育求人委員会が主催する「共同求人活動全体会・学卒者採用研修会」が2018年9月5日(水)13時~16時まで同友会事務局で行われ、共同求人活動参加企業9社より12人と、大学・専門学校の先生およびキャリアセンター6校より9人の計21人が参加しました。

小田柿共育求人委員長は「日本経団連の会長が就職活動のルールを廃止する意向を表明しています。そもそも大学とは就職の手段のためにあるのではなく、学生も勉強をするために大学に通っているはずです。就職活動のルールが無くなったとしても、1年や2年から就職活動を始められるものでは無いはずです。学生の採用動向に大きな影響を持つ大企業が、ルールを撤廃することだけを表明し、あるべき就職活動の姿を示さないことはいかがなものでしょうか。多くの学生に中小企業の姿は見えていません。同友会という組織の力で学校との関係を強くして、産学が連携して人が育つ企業・地域づくりを進めてまいりましょう」と挨拶。

続いて宮川共同求人担当副委員長から「同友会の共同求人活動について」以下の5点が紹介され、再確認しました。① 同友会の求人活動は中小企業が日本経済の中心的担い手として、その社会的責務を果たすために必要な人材を発見し、育成するための活動です。
② 中小企業は、地域的な支えなしには存続できません。しかも、経営者も従業員も地域の住民として生活しています。従って、人間としての育ち愛の関係を地域に依拠してすすめなければなら ないとする、謙虚な考えに立つ活動です。
③ 若者たちに、感動のある暮らしを保障し、人間として生きる喜びを与えたてる企業づくりを目指す活動です。
④ 就職ということの意味を広く、深く、具体的に若者たちに理解してもらい、同友会に加盟する経営者とともに働く歴史的な意義を伝えていく活動です。
⑤ 学生、親、教師たちとともに、学ぶとは、働くとは、人間の暮らしとは、という人間にとって重要な命題を
粘り強く科学的に、人間の尊厳にかけて追求する活動です。

このあと、参加企業より2019年卒の採用の振り返りが行われ、以下のような報告が行われました。
「行政主催の合同企業説明会も参加学生が激減している」「就活は6月でほぼ終了し、内定をもらっても半分の学生はさらに良い企業(基準は?)を選んで動いていた(内定承諾保留多い)」「自社の魅力を早く発信し、採用スケジュールを早く決めて学生に伝えないと会社説明会に来てもらえない」「安定して採用できている企業は、OBがちゃんといて大学と繋がっている」「学生に中小企業の情報が無いので、大学のキャリアセンターや先生と繋がり、あの会社は先輩もいるし安心だと言われる信頼関係が重要になる」「会社説明会では休日・有休取得・働きがいという質問が多かった」「結果として、採用は知り合いや親から聞いたという学生だけ。既存社員の満足度アップと、地域での認知度アップが重要」「10年20年計画でエンジニアの業界に関心持ってもらうために、ロボット教室を開講した」

 


「今日のインターンシップについて」の学習会では、京都文教大学 就職部 就職進路課の代崎拓也氏より昨年7月に大学が取り組んだ「地域インターンシップ」に参加した学生の意識変化を中心にご報告していただきました。
代崎氏は、最初は経験したい仕事ではないインターンシップでも、その仕事の持つ意味や価値を伝えることで変化すること。しかし、就活に際して親の勧め(大手や公務員など安定志向)は学生に大きな影響与えること。一方で、学生は社会性と感動を求めていて、この経営者とこの会社で働くことを通じて未来を切り拓きたいという感動を学生に与えるインターンシップを実現してほしい。と強調されました。

宮川さんからは、「私たちが考えるインターンシップ(中同協)」の読み合わせに続いて、「インターンシップを採用活動に位置づけると、成果がすぐには見えにくいので継続できません。私はインターンシップを通じて、大学と繋がり、あの会社は安心だという信頼関係を構築することを目的にしています。インターンシップは滋賀県が無料で推進しています。同友会経由でインターンシップの紹介もあります(無料)。わが社プログラムも公開しますので、ぜひ取り組んで下さい。わが社では将来の幹部候補生を育てるために、インターンシップを活用しています。しんどくても毎年4人は受け入れています」と報告がありました。

このあと、3つのグループに分かれて「自社、自校でのインターンシップの課題」をテーマにグループ討論を行い、企業と学校との思いを摺り合わせました。

最後に中野共同求人担当副委員長より「どのように環境が変化しても、中小企業は学校との信頼関係をベースにした採用活動が欠かせません。インターンシップは即採用ではありませんが、学校と企業の身体関係を構築するに重要な課題です。また、自社に就職せずとも、中小企業や地域に目を向けてくれる学生が増えることは、日本経済の自立的な発展にとって大切なことです。今日は役員と繋がりのある6校より8人の方にご参加いただきましたが、このような取り組みをさらに広げて、同友会の共同求人と学校との絆を強めて行きたいと思います」と挨拶され、閉会しました。

参加学校名ご紹介(順不同 今回は委員と個別繋がりのある大学にのみご案内いたしました)
滋賀大学経済学部
京都橘大学就職進路課キャリアセンター
成安造形大学キャリアサポートセンター
大谷大学学生支援部キャリアセンター
京都文教大学就職部就職進路課
京都芸術デザイン専門学校

滋賀県中小企業家同友会共育求人委員会では、2010年学卒採用に向けた共同求人活動への参加企業を募集しています。
お問合せは滋賀県中小企業家同友会事務局(担当 廣瀬)までお願いをいたします。
TEL 077(561)5333
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