滋賀県中小企業家同友会共同求人活動全体会議が2月27日(月)15:00~17:00までライズヴィル都賀山で行われ11人が参加しました。
中野さん(ジョーニシ常務取締役)の司会で開会。参加企業自己紹介のあと、宮川さん(宮川バネ工業代表取締役)より「共同求人活動の意義と目的」が概要以下の通り報告されました。
「良い会社・良い経営者・良い経営環境のをめざす」ことが、滋賀県中小企業家同友会の目的です。この目的を実現する方針が「中小企業における労使関係の見解」であり、その方針をいかして取組む具体的な活動が経営指針の成文化と実践、社員教育(共育)、新卒採用を柱とした共同求人活動で、この3つを三位一体で追求しています。
これからは、人を採用できない会社は良い会社になるどころか、継続すら出来なくなります。皆さんの会社の組織図に社員名と年齢を当てはめて、その横に5を足す、次に10を足すと、5年先・10年先のわが社の年齢別人員構成が解ります。中途採用やシニアの活用だけでは、会社は存続できなくなることが良くわかります。
では、どのようにして若者を採用すれば良いのでしょうか?。2017年の大卒求人倍率は1.74倍でした。中小企業に限って言えば、4.16倍だと言われています。4社に一人しか採用できないのです。2016年度(2017年学卒採用)の滋賀県中小企業家同友会の共同求人活動参加企業の充足率は約50%でした。新卒採用に早くから取組んでいる企業でさえ、そういう状況です。少子化が進んでいるので、この傾向は、さらに深刻になると思われます。
これまでは、顧客離れが経営のリスクでしたが、これからは人が採用できないことや人離れが経営の一番のリスクになる時代です。人材の採用は、大企業に比べて中小企業は明らかに不利です。でも、私たち中小企業家同友会で学び実践している企業にとってはチャンスです。同友会では社員を経営の最も信頼できるパートナーとして位置づけ、労使がより高い次元での信頼関係を築くことを目標として学び合っているからです。
厳しい状況でも、100%の充足率を上げている会員企業の特徴は、そこで働いている社員さんの満足度が極めて高いと言うことです。社員にとって働きがいがあり、素晴らしい仲間と福利厚生が保障され、社員にとって無くてはならない会社、社会から必要とされている会社であり、そのことをしっかりと社会へ発信されている会社です。つまり、「働く人にとっての魅力」を実現することで、人が集まる会社にすることが一番大切なんです。
リクナビやマイナビは、学生と企業をマッチングさせることが仕事です。同友会の共同求人活動は、企業の魅力を高める活動です。前者は自社の魅力を発信する手段として活用しなければ、あまり効果は期待できないと思います。
良い経営者を目指すのは、中小企業の最大の魅力は、経営者自身の人間的な魅力だからです。これは既存社員にとっても同じことです。「この経営者と一緒に働きたい」と魅力を伝えることが大事。経営者は組織が大きくなっても、採用を担当者任せにしてはいけません。同友会の合同企業説明会では、経営者の方が参加をして、学生に自社のビジョンを伝えることを特徴にしています。「社長と会える」ことが強みです。いまは働き方が注目されていますので、わが社で働くことの魅力を、仕事そのもののやり甲斐と社会貢献、加えて労働条件でも示さないといけません。
良い経営環境を目指すと言うことでは、中小企業のことをほとんど知らない学生や大学の先生、親御さんに対して、中小企業で働くことの社会的な意味や価値を正しく理解してもらうことです。合同企業説明会、ジョブウェイ滋賀だけではなく、若年者のインターンシップや大学でのキャリア講座などあらゆる機会に参加して、中小企業の魅力を伝えることが必要です。これは1社だけでは出来ないので同友会で取組む活動なのです。
共同求人活動に参加したいから同友会へ入会する、共同求人活動に参加して経営指針の成文化や社員教育活動に取組む企業がもっと増えてくるようにしましょう。
このあと、今年度の共同求人活動のスケジュールや各社の採用活動が経験交流され、同友会の理念と共同求人活動の意義、さらに採用の実務に至るませ、お互いの知識と経験が学び合えた実りある全体会となりました。
今後は隔月で全体会を行い、共同求人参加企業の会社も採用力もブラッシュアップして行きます。
◯中小企業の社長と話せる「京都・滋賀しごとNavi」合同企業説明会
(約50社参加 新卒者 正社員採用)
主催:滋賀・京都中小企業家同友会
開催年月日 2017年5月16日(火)
開催時間 15:00~20:00
開催会場 京都テルサ1Fホール(京都市南区新町通九条下ル)
http://www.kyoto-terrsa.or.jp/access.html