2021年度 滋賀同友会 共同求人全体ミーティングが2021年1月22日(金)15:00~17:00までZoomにて開催され、滋賀同友会共同求人活動参加企業・京都同友会共同求人参加企業・滋賀と京都の大学キャリアセンター・新卒採用事業社より30人が参加しました。
宮川草平共育・求人委員長から「これから始めるオンラインインターンシップ~宮川バネのオンラインインターンシップと今後の改善策」をテーマにお話をしていただき、4つのグループに分かれて自社でのインターンシップの取り組みと課題・大学の課題・新卒採用事業者捕り手の取り組みなどを意見交換しました。
宮川さんからは「さほど綺麗でもなく、ローカルなわが社ですが、2016年以降の新入社員の離職率は1/7(それ以前はしばらく新卒採用なし)で、全員大卒の新卒。しかも1人は院卒です。7名中3名は立命、滋賀県立大、龍谷の理系の学生。しかも2名は工学系です。インターンシップ受入実績は、4年間で25人+オンライン4人になります」と開口一番。ではインターンシップと採用を上手く繋げているのかと言えば、インターンシップの目的は第一に社員教育です。社員が自分の働く意義、やりがいを振り返り、若い人材の採用・定着の重要性を意識してもらうことです。第2に、学校との関係づくりです。キャリアセンターさんが「この会社は大丈夫」だと、安心して学生に勧められる企業になることで、「採用は直接の目的ではない!」とキッパリ。大企業がインターンシップ=採用選考としていても、中小企業にインターンシップに来る学生は、そもそも就職を目的にしていないこと。インターンシップと採用を結びつけると、手間暇かかるのに採用できないから、結果継続しなくなってしまうとも。宮川さんは「わが社に就職しなくてよいですよ。踏み台にしてどんどん上を目指して下さい」と学生には言っているそうです。
いま行われているインターンシップの種類は
1.就業体験型インターンシップ=作業実習を通じて会社を知るインターン
2.課題解決型インターンシップ=社内の課題を学生たちに解決してもらうインターン
で、コロナ禍でオンラインでのインターンシップが増え、課題解決型インターンシップが増えてきているそうです。
このあと、具体的にオンラインでの課題解決型インターンシップの事例が報告されました。
対面での説明ができず、学生とのコミュニケーション不足がもたらすつまづきを予想できず、自主性に任せ過ぎた(対面よりも学生の状態が分かりにくい)失敗。その反省から、報連相については学生任せにせずフォーマットを用意してルール化すべきだったこと。また、この冬のインターンシップでは、「インターンシップの学生に企業変革支援プログラムをやってもらった」という同友会企業の経験に学び、オンラインを使った社員へのインタビューを通じて、組織活性化の調査をしてもらうことにしたそうです。
最後に、わが社がインターンシップに取り組むことで魅力ある企業づくりをめざしているのは、結果として自社の年齢構成を若返らせること、つまり事業の継続発展という側面と、若者が残る地域づくりを担うという地域貢献の側面があると強調されました。
忙しいから、仕事が増えたから人を採用するというパターンは一番ダメ。これは、暇になったら社員を辞めさせるという考えと同じだから。景気の波に左右されず、計画に基づいて採用活動を続けることが大切だと強調しました。
参加者からは、「各地域の中小企業が魅力あるインターンシップをしていることを、その内容も含めて学生に伝え、参加を勧めていきたいと感じています。」(大学キャリアセンター)。
「インターンシップというと採用重視で考えていたが、そうではなく、自社の社員教育の場にもなりえるのだと思うとやる意義があると感じました。」(企業)
「コロナ禍でなかなか思うように行動がとれませんが、一つひとつできることからチャレンジ、トライ&エラーでつかみ取っていきたいと思います。 諦めてはだめですね。」(企業)
など、積極的に学んで実践しようとする声が寄せられました。