滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-大津支部-

大津支部6月例会『孤軍奮闘から脱却し、全社一丸経営へ ~「一人経営者」の独りよがりな経営からの変革プロセス~』が開催されました。

大津支部 例会レポート

6月29日(月)18:30~21:00まで明日都浜大津5F大会議室にて大津支部6月例会が開催され、(一社)LPC代表の濱田健太郎さんより『孤軍奮闘から脱却し、全社一丸経営へ ~「一人経営者」の独りよがりな経営からの変革プロセス~』をテーマに報告をいただき、59名が参加しました。
学生時代をサッカーに捧げた濱田さんは、家業の土木作業員を経て、当時通っていたフットサル場のオーナーから声をかけられフットサル場の経営に携わることになりました。当時の業績は極めて順風満帆でしたが、地主の都合による立ち退きからコートが半減し、突然の経営危機に直面します。
この窮地の中で出会ったのが、現在の主軸である障害福祉事業(放課後等デイサービス)でした。自身のサッカー指導経験を活かし、運動療育という独自の療育スタイルを武器に再び社業を拡大させていきました。

福祉事業が拡大する一方で、当時の濱田さんはスタッフと情報共有もミーティングも行わないまま、すべての業務を一人で抱え込む「孤軍奮闘」の経営を続けていました。「なんでできひんねん」「見たらわかるやろ」「もうちょっと自主的に動けへんかな…」と考えるうちに結局、「自分がやった方が早い」と考えがまとまり、仕事をやっている風になって満足されていたのです。
一人でバタバタしている状態が続くが、売上も増加せず利益も残らない状況にモヤモヤを抱えた濱田さんは、「我流のやり方ではなく、経営者としてしっかり経営についてうまくできている人から学ばないといけない」という思いから同友会に入り、「経営指針を創る会」(以下創る会)を受講されました。
経営の限界を感じて同友会に入会し、「創る会」を受講したことで濱田さんの意識は激変します。「従業員はパートナーである」という事実に直面し、これまでの独善的な経営を猛省。経営者としての覚悟が決まった濱田さんはそこからスタッフ一人ひとりと向き合い、経営理念を丁寧に共有する対話の経営へと舵を切りました。

それからも、濱田さんの前「サッカーチームの代表として独立したい」という地元後輩からの相談を受け、採用をした社員さんの退職や、自分の「やりやすさ」で決めていた役職(責任者)の見直し・組織の再編成という大きな立ちはだかります。濱田さんは、「創る会」での学びから、これらの問題にも真摯に向き合い会社の理念に共感してくれる、会社に必要な能力を持っている職員に役職と共に権限と責任を与え、それぞれの強みが活きる適材適所の配置を実践しながら社員を頼る経営姿勢を確立されました。結果、濱田さんは経営者としての本来の役割に専念できるようになり、会社の業績も右肩上がりに成長を遂げておられます。

現在は、少子化で廃校になった学校を再利用し、スポーツ施設や畑、障害者雇用を生み出すセントラルキッチンなどが集まる「地域コミュニティの核(小さな街)」を創るという壮大な10年ビジョンに向かって突き進んでいます。
例会に参加した方々からは「経営指針書を作ることで経営者としての覚悟が決まる」「社員を信頼して『責任と権限』を与えることの大切さを学んだ」「グループ討論で他の経営者さんの経営に対する思いを聞く良い機会となった」「経営指針の重要性を改めて実感した」などの声が数多く寄せられました。参加者の中には社員さんもおられ、様々な視点から自社のビジョンや全社一丸経営について考え、実践に繋げるための気付きを得られる学びの多い例会となりました。