滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-大津支部-

大津支部11月例会を開催しました~10年後の明るい未来を創造し、働く仲間とともに幸せな会社をつくりましょう。

大津支部 例会レポート

大津支部11月例会を開催しました

と き 2019年11月22日 18:30~21:00
ところ 明日都浜大津ふれあいプラザホール
参 加 60名



フジエダ珈琲株式会社は、1975年、奈良県で創業した老舗珈琲販売会社。現在は、関連会社4社において卸販売、奈良県下では5店舗の飲食事業を展開されています。

今回報告していただたい藤枝社長は、2代目社長であるお父さんの病気をきっかけに兄弟で事業承継を受け藤枝社長は製造・卸部門担当会社を承継し、弟さんは飲食部門の会社を承継しました。

引き継いだ当時は、社長という営業マンとして活動していましたが、大手チェーンの進出や人で不足という外的課題やお父さんである会長、兄弟社長の社長が2名存在して指示系統の不完全さや一貫した方向性がないなど内的課題が顕在化してきたころに、知り合いのホテルの社長から同友会を紹介され、当初営業目的で入会されました。

課題を感じながら仕事をしていくうちに、経営理念を創る会に誘われ、藤枝社長が一人だけで参加しようとしていたが、アドバイスを受け弟と一緒に参加し、経営理念の

「Life×coffee×Quality」を作成されました。

経営理念を作成し、最初の経営指針の発表会を開催されましたが、社員からは「サービス業なのにお茶もでないのか」と厳しい指摘をうけましたが、その悔しさを次回の経営指針発表会の生かしながら毎期改善していき、ようやく少しずつ浸透していきました。

あと、大きな課題であった社長が2名いることによる指示命令系統の不完全さも、経営課題として正面からとらえ、藤枝社長をトップとして弟を副社長にするという形で整理されました。

藤枝社長が経営理念の浸透を実感されたのが、新卒の採用で社員自らが会社の説明をしているときだそうです。

今までは、役員・社員ともに一生懸命、日々働いていたが、皆のやりたい方向がバラバラであったが、経営理念を作成し、浸透させることで、そのやりたい方向が同じになってきたといわれていました。

こうして課題を1つずつ解決していくとともに、新たな課題にも向きかっていくうちに、いままで定まっていなかった経営ビジョン「珈琲文化創造企業」を完成されました。

その経営ビジョンをもとに経営理念をパートさんま含めて浸透させていくことで、会社が変わっていくことを感じ、新たな新業態についても社員が積極的に関与してもらえるようになったという報告を聞きました。

藤枝社長の報告後、座長の 小松 宏哉(株式会社ARMS)さんの「10年後の明るい未来を創造し、働く仲間とともに幸せな会社をつくりましょう。」という締めの言葉が経営者としての役割を表す今回の報告のまとめとして、とてもよい言葉であると感じました。

(記:菱刈学/ひしかり公認会計士事務所代表)