滋賀県中小企業家同友会では、8月6日(火)13時~13時30分まで滋賀県庁にて「2020年度滋賀県に対する中小企業家の要望と提案」を、自由民主党滋賀県議会議員団へ提出し、説明と意見交換を行いました。
提案と要望の主な項目は以下の通りです。
1.地域に若者を残し元気な滋賀県を創造する。
1)学校教育において中小企業の経済的社会的役割を学ぶテキストを作成し、授業での活用を促進していただきたい。
2)若手教員研修の中に、地域と中小企業を理解する取り組みを進めていただきたい。
3)大学生のインターンシップ(企業等での職業体験)推進と「ワンデーインターンシップ」への対応。
4)県内中小企業の雇用に関わる各種認定制度の認定実態を調査し、大学や学生へ発信すること。
5)中小企業向けの貸与型奨学金返還支援制度を設けていただきたい。
2.中小企業の承継と経営力強化による新たな発展・創業を支える条件と環境整備。
1)中小企業の事業継承に関わる相談体制を県内に複数箇所設置し推進すること。
2)若手後継者のニーズをつかみ、ベンチャー型事業承継に取り組むこと。
3)いわゆる「エフビズ」モデルの中小企業支援拠点を設け、起業や第2創業支援を抜本的に強化すること。
4)中小企業のIT技術や、地域に根ざした知恵をいかした観光振興を推進する懇談会の開催を。
5)「県中小企業活性化審議会」の下に専門部会部を設置し、中小企業を主人公にした企業と地域経済の活性化の戦略立案を恒常的に行う条件と環境を整備すること。
6)消費税10%引き上げ凍結、軽減税率並びにインボイス導入白紙もくしは凍結を政府に要請すること。
3.多様な人材の就労環境の整備と雇用の促進。
1)45人未満企業の障害者雇用の実態と小規模な企業に於ける障害者雇用の経験や教訓等を調査すること。
2)障害者や若年無業者の雇用窓口となる「障害者働き・暮らし応援センター」の機能をさらに充実させること。
3)障害者や若年無業者の雇用を推進するための研修の場を、養護学校や支援機関、児童養護施設との連携で推進すること。
4)就職氷河期世代で不安定な雇用や無業の人を対象とした、総合的な正規雇用への支援体制確立を。
4.外国人を企業の人材としていかし、安心して働ける条件と環境整備
1)外国人労働者の生活環境の整備を、日本語教育、医療の体制整備、子供の教育などを柱として地方公共団体と連携を密にし、外国人材の受入を促進する政府に対しても要請しつつ、具体的に推進していただくこと。
2)外国籍の子供が安心して学べる条件と環境を整備すると共に、既存の外国人学校の施設整備補助や教員配置など人的支援を進めると共に、卒業生の就労については地域の中小企業とも連携して取り組めるように支援をしていただきたい。
3)中小企業が社内で独自に行う外国人材の日本語教育や暮らしに関わる研修については、通常の社員教育とは別枠で、研修にかかる諸経費の支援制度を設けていただきたい。
意見交換では、中小企業の外国籍人材受入の現状と課題や、観光産業育成、奨学金支援制度、高校生のインターンシップの受入推進に必要なことが話し合われました。
「要望と提案」は、9月以降に三日月知事、商工観光労働部長にも提出すると共に、懇談の申し入れがあったチームしが県議団、公明党議員団に対しても提出し、意見交換を行う予定です。
滋賀県中小企業家同友会では、よい会社・よい経営者・よい経営環境の実現を目指して、自主的な企業づくりと経営努力がいかされる環境作りを引き続き目指してまいります。(記 廣瀬)
2019年度 滋賀県に対する中小企業家の要望と提案 2020_政策要望(提出用)一部修正2019.08.05