滋賀県中小企業家同友会

委員会活動について-青年部-

第47回青年経営者全国交流会in熊本に滋賀から10名が参加しました。

青年部 委員会レポート

第47回青年経営者全国交流会in熊本に滋賀から10名が参加しました。


2019年9月12・13日、熊本市内において、中同協第47回青年経営者全国交流会が開催されました。
全国から、地域経済・日本経済の明日を担う青年経営者・幹部1500名が参加し、滋賀からは10名が参加しました。
1日目は、15分科会に分かれて、経営課題を深掘りするテーマで報告とグループ討論が行なわれました。
第9分科会では、もともと経営に関わるつもりでなかった青年が、あるきっかけで経営者となり、同友会で学びながら、いかに「人を生かす経営」を実践して成果を挙げてきたか、ご報告いただきました。

ご報告者の会社は、もともと大手企業の下請けの仕事をされている昔ながらの中小企業で、経営計画や財務分析もない会社だったそうです。その会社の娘婿として入社され、会社を託されました。同友会で学び、経営指針の成文化セミナーに参加、経営理念と経営計画を作成しましたが、はじめは「先代社長への挑戦状」のような指針書だったそうです。
では、いざご自身が社長になられ、指針経営をしようとしてどうなったかといいますと、まったく指針書どおりにはならず、むしろ社員さんとの対立が深まっていきました。そしてある日、社員さんから飲み屋によびだされ、さんざん罵倒されたあげく、殴られてしまいました。
それからの経営は、会社をよくするということよりも、「不安を取り除く」経営にシフトされます。会社の数字がよければ文句も出ないだろうと、会計上の数字をよくする経営に取り組み、実際、数字が良くなりました。それで、不安も少なくなり、良い会社になっただろうと思っておられたそうですが、同友会青年部の全国大会に参加されたおり、「全社一丸経営」がテーマの分科会で報告を聞き、「社員のための経営になっていなかった」と気づかれました。そして、会社に戻り社員さん一人ひとりに謝罪してまわられると、長年勤めておられる社員さんから「社長、やっときづきましたか。もう少しでワンマン経営者になるところでしたよ」と声をかけられたとのことです。
それから、数字を良くする経営ではなく、「社員の幸せのため」の経営を目指されるようになり、現在に至ります。
青年経営者が同友会で何を学び、経営で実践していく中で、どのように成長していくのかが身にしみてわかるご報告でした。

2日目は、全体会です。記念講演として、くまモンの生みの親で、放送作家・経営者の小山薫堂氏から、「幸せの企画術」をテーマに、ご自身の生い立ちと、企画を軸にした経営について興味深いお話をいただきました。また、特別報告では兵庫同友会最高顧問の田中信吾氏(日本ジャバラ株式会社代表取締役)から、青年経営者へむけて、厳しいお言葉でエールをいただきました。
(記・事務局員 奥村祐三)