東近江支部5月例会が、23日(火)18時30分から21時まで、G-NETしがにて開催され、25名の方が参加されました。
今回は、「海外ビジネス はじめの一歩 ~とりあえず見てみよう!やってみよう!~」と題して、前出産業株式会社 代表取締役 前出博幸氏 にご報告をいただきました。
近江八幡市生まれ、滋賀県育ち、大学時代は関東で過ごす。性格は、「競争することができない明るいオタク系」とのこと。
前出産業の2代目社長。社長になって21年目。
その前は、サラリーマンを10年間。OA機器関連の開発&研究。
ご家族は7人、ご自身の表現としては「ごく平凡な大家族」。
客観的に見れば、平凡という言葉では表せないほどの美人の奥様&イケメン息子3兄弟。
会社は、昭和28年頃に創業。当時は、縄の製造販売が主な事業。
設立は、昭和49年1月19日。資本金2000万円。従業員数140名(うち正社員30名)
事業所は4ヵ所(上田・竜王・野洲・相模原)。年間売上 5.7億円。
前出産業・経営理念
「新しい価値を創造・提供し、豊かな環境・文化創造に貢献する。」
3つの柱事業+将来のための新事業
①電子部品受託製造
②派遣・業務請負
③金属加工業+今年秋ごろよりセラミック加工
④将来のための新事業
1)医療機器事業
2)観光事業
3)環境関連事業 ・・・etc
このように、今の前出産業があるのは「すべて中小企業家同友会のおかげ」とおっしゃる前出社長。
経営指針を創る会(2002年第17期)に参加して経営理念を作成。
「自分が何をやりたいか?何のために?楽しむ!」ということを軸に考え続けた。
その中で大切にしてきたことが以下の4点。
①同友会で学んだことを、継続して実践する。
②凡事徹底で他社と差別化(改善提案3878件/年)
③新しい価値
④とりあえずやってみようの精神
1)行動してから考える
2)徹底して考える。壁は、自分の成長のために現れる。
3)壁が見えているから素晴らしい
4)たまには「やりませんか?やります。」に落とし穴。
⇒2020年不況に備えて
⇒2045年AIの時代に備えて
海外ビジネスのきっかけとは・・・
「ウォーキングポール」の設計・製作の依頼で、宮川バネ工業株式会社の関連会社であるエムスとのご縁がきっかけ。中国の深圳にて、初めて海外ビジネスに触れる。
薪ストーブ開発のために、自然エネルギーで自給自足するオーストリアへ現地見学に。
そして、2012年に「海外ビジネス研究会」を発足。
発足メンバーは、新産業創造部会+HIP滋賀メンバーを中心に、近江化成工業・小林社長、大洋産業・小田柿社長等、5社+1大学だった。
<海外視察>
第1回目・・・中国・広東省、ベトナム・ハノイ
第2回目・・・ベトナム・ホーチミン、カンボジア・プノンペン・シェムリアップ
第3回目・・・タイ・メーソット、ミャンマー・ミャワディ・ヤンゴン・バガン
第4回目・・・中国・北京、モンゴル・ウランバートル
第5回目・・・インド・チェンナイ・コインバトル・デリー・アグラ・バラナシ
6年間、計5回のアジア視察研修会より学んだこととして・・・
①アジアの若者は、未来を夢見て目がキラキラ
②アジアの人たちは親日が多い
③中国は別として、アジアの国であれば、中小企業でも充分に社会貢献できる
④社会貢献が最初にないとタダの搾取になってしまう
⑤現地語はNGでも、最低英語は話せないと厳しい
結果として、平成27年10月より、研修生3名をミャンマーから受入れ。
また、JICA(中小企業海外展開支援事業)への挑戦も開始。
前出社長は、最後に「動けば変わる」というメッセージで、ご報告を締めくくられました。
ご報告後は、あえてグループ討論の時間は設けず、質疑応答形式としました。
各グループから多数の質問があり、前出社長が時間ぎりぎりまで熱心にお応えになっていた姿が印象的でした。
(報告書作成:小南一樹)