滋賀県中小企業家同友会

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11月17日 湖南支部11月例会を開催しました~コロナ禍だからこそ気付けた経営の弱点 人との交わりが解決策!!~

湖南支部 例会レポート

湖南支部11月例会を開催しました。

と き 2020年11月17日18:30~21:00
ところ (1)トラットリアデラメーラ   (2)Zoomミーティングルーム
報告者 浅野昌弘氏 ㈱アサノ 代表取締役・トラットリアデラメーラ マネージャー
テーマ 「コロナ禍だからこそ気付けた経営の弱点 人との交わりが解決策!!」
参加者 20名

湖南支部の11月例会は、草津市のイタリアンレストラン「トラットリアデラメーラ」のマネジャーにして、
㈱アサノ代表取締役の浅野昌弘さんからご報告いただきました。トラットリアデラメーラでのリアル会場と、
Zoomミーティングルームでの「ハイブリッド例会」です。
また、今回は栗東総合産業㈱常務取締役の井之口哲也さんとの対談形式でのご報告でありました。

浅野さんは、一見すれば天真爛漫で豪快な印象ですが、実際は波乱万丈な経営者人生を歩んでおられます。
大阪市此花区で、お風呂屋さんを営む家庭にお生まれになりました。コンピューターの専門学校に通っておられるときに、
実家の都合でチェーンの喫茶店に入ることに。そこで店舗経営のノウハウを学び、大阪市内でバーを始められます。
浅野さんの個性とバブル絶頂期ということもあり、バーの経営は順調でしたが、20数年たったある日、草津・栗東で
喫茶店のチェーン店を経営されていたお父様が倒れられ、請われて手伝いで滋賀に来ました。おりしも、バーの経営が
バブル経済の終焉と飲酒規制の影響で陰りを見せていたころであったため、浅野さんは大阪のお店をしまい、滋賀の喫茶店の
経営に本腰を入れるようになりました。
なんとか喫茶店の整理がついてきたところで、知り合いの紹介で草津駅前の物件に入ることができ、イタリアンレストランを
はじめます。
レストランを始めた当初は、宴会場があったことから宴会需要を呼び込むことができ順調な売上でした。しかし、
2020年初めに新型コロナウイルスが蔓延し始めると、要だった宴会需要が一気に吹き飛び、売上が立たなくなりました。
そこで浅野さんが気づいたことは、宴会需要に依存していてそのほかのマーケティングをおろそかにしていたこと。同友会の
例会では、製造業の経営者が受注元の一社依存は危ないと聞いてはいましたが、飲食業とは関係ないと思っておられましたが、
今回の事態で、宴会に依存していたことに気づいたのでありました。
おりしも、同友会では新産業創造委員会を中心に、「新しい地図を描く会」という、飲食業の皆様のビジネス展望を考える
研究会が開催されていましたので、浅野さんもそれに参加。浅野さんは根っからのアイデアマンで、思いついたことを研究会で
披露しますが、他の参加者からは「売り上げもたたないのに夢ばかり語っても仕方がない。できることから堅実にやりなさい」と
指摘されてしまいました。
他方で、社員さんとのかかわり方では大きな変化がありました。浅野さんは、ご自身でなんでもできてしまうタイプ。
思いついたことを率先して自らやり、社員さんはそれについていくのが常でしたが、新型コロナ禍になり、やむを得ず雇用調整助成金
の制度を利用して社員さんを休ませようとしたところ、社員さんは休むことなく自主的にお店に出てきて、SNSでの情報発信や
新しいメニューの開発に取り組んでくれました。
その姿をみて、浅野さんは大いに気づくことがありました。「社員を辞めさせて一からやり直すなんてことはやらない。そうするならば、
今まで経営をしてきた意味がない」。
新たな経営者としての覚悟とともに、このコロナ禍を乗り切っていこうとの決意を宣言していただきました。