滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-湖南支部-

湖南支部6月例会を開催しました~よい会社を追い求めて‐トップが変われば、会社も変わる-

湖南支部 例会レポート

湖南支部6月例会を開催しました

 

日 時:2021年6月15日(火)18:30~20:45

会 場:①トラットリアデラメーラ、ZOOM

テーマ:よい会社を追い求めて‐トップが変われば、会社も変わる

報告者:木村一弘氏 山一産業(株)代表取締役

参加者:40名

 

木村さんは2001年に入社。板金事業部の現場からスタートし、すべてを知りつくす意気込みで仕事に取り組みます。ところが、2003年、板金事業部を率いていた叔父がなくなり、急遽、番頭役を務めることに。製造現場を引き継いだ後も、お客さんの気遣いもあり売り上げは落ちなかったのですが、「自分のせいで会社をつぶしたと思われたくない」と売り上げを上げることに力を注ぎました。結果、売上は上がりましたが、共に働く社員さんのことは気にしておられず、どんどん社員が辞めていきました。

他方で、無理してでも仕事をこなすことで顧客からの評価は高く、取引先から賞もらい、自身の満足度は高かったそうです。一方、挨拶はしない/普通に遅刻する社員/納期遅れも平気/不良も気にしない/指示を無視する/休んでパチンコにいく社員/エアコン禁止でベテラン社員が辞めていく…そんな社風の会社だったそうです。木村さんは現場でもがむしゃらに長時間働いておられましたが、会社の雰囲気の悪さや、家族関係の悪化に悩み、このままでは限界だと変化を求めて会社の外に出るようになりました。

そのひとつが同友会青年部です。青年部では①カリスマ性のある経営者、②社員と向き合っている経営者、③社員と夢を語る経営者と出会い、自分にはない・考えたこともないことに触れられます。そして④経営指針書や人間尊重経営が大事、よい会社・よい経営者・よい経営環境をめざすことが必要だと思えるようになりました。

そして「社内の問題はすべて自分のせいだ」と思い切るようになりました。社員は、会社と合わないとか人間関係のトラブルで辞めていきますが、会社に入ったときは「この会社で頑張ろう」と思っていたはず。退職が多いのはやばいと気づいたのでした。

まずプレイングマネージャーをやめて、現場から離れました。そして、新入社員から順次社員面談を始めました。慣れてくると、長くいる社員さんとも面談するようになり、どんどん出てくる愚痴や問題、社員のやりたいことを聞き取って、会社を改善されてきました。

具体的には、日常の小さな成功で喜び、小さな失敗を認めてフォローできる仕組みをつくる/業務につながる従業員満足でこそ、給与もついてくるし、やりがいも感じられる/業務悪化はすべて社長の責任。部下の失敗も上司の責任と考え取り組むこと。

そういう気づきと実践を重ねて、いまでは売上も出て社員に物心両面の満足をしてもらえるような会社づくりを進めておられます。

これから目指すのは、

・永続する会社にするための中長期計画の設定。利益を出し続ける会社にする。

・社内では採用した人材がやりがいをもって成長できる環境を整える。

・仕事のやりがい、仲間とのつながり、会社との信頼関係。

・失敗を認めて改善にこだわる。

・75歳まで働ける事業をつくる。

・社内結婚や子どもさん、友人が働きたくなる会社。

だと熱くご報告いただきました。