1.会社について
介護施設『真情(まごころ)デイサービス』11施設(滋賀で6施設、東京で4施設)、居宅介護支援事業所ほか多くの事業を展開されています。
2.社名の由来について
「毎日、昨日とは違う『新しいこと(=ニュー)に挑戦し、それらを『ひとつずつ(=ones)』積み上げ、一歩一歩成長・進化し続ける集団でありたい』
3.経営理念
「私たちは一人ひとりの笑顔と一日一日の歓びのために笑いとぬくもりあふれる場を創り続けます」(そのほか、ビジョン、行動指針をおつくりになられています。)
4.落ちこぼれでも日本一になれる。
新庄さんは学生時代は「落ちこぼれ」だった、とおっしゃいます。大学受験がうまくいかず、一浪したのち、第5志望だった京都産業大学に進学。しかし、そこでの出会いが新庄さんの人生の転機となりました。
それは、大学の新歓で、グリークラブの先輩から「一緒に日本一にならないか」と誘われたこと。京都産業大学のグリークラブは全日本コンクールで連続して金賞を獲得してきましたが、新庄さんが入学される前年の結果は銀賞でした。グリークラブは、なんとか金賞を獲得したい時期でした。新庄さんは合唱の経験はありませんでしたが、先輩の言葉に動かされ、熱心に練習に取り組まれます。そして、結果は見事に金賞獲得。新庄さんにとって、はじめての「日本一」でした。
「グリークラブの先輩から毎日のように日本一になろうといわれた。はじめはそんなことができるのか信じられなかったが、毎日聞いているうちに自分の心が変わってきた。夢が大きければ他人を巻き込むことができるということを知った」と新庄さんはおっしゃいます。
5.起業
就職活動ではメガバンクを中心に応募したがすべて落選、経営コンサルタント会社に就職されます。将来起業をしたいと考えていたという新庄さん。会社の社長の配慮もあって、日本各地をとびまわり、知識をつけていきます。
仕事も順調に行っていた矢先、お父様が脳梗塞になってしまいました。家族からのお願いもあって、新庄さんは京都・山科の実家に戻ります。その後、お父様の脳梗塞が再発し、後遺症が残りました。要介護の認定を受け、リハビリに通っておられましたが、ある日、リハビリから帰ってこれなくなります。医師の診断の結果は「認知症」でした。
これらの経験から、新庄さんは介護関係の事業を立ち上げる決心をしますが、しかし知識と資金がなかったとおっしゃいます。資金がマイナスの状態で始めた事業で、はじめは一人だけ。求人にも苦労されますが、7人を採用し、事業を開始。
現在は、施設や従業員数も拡大し、クレド(=理念)経営に徹し、自ら絶えず学びをされておられます。
2017年には、滋賀県中小企業家同友会の「滋賀でいちばん大切にしたい会社」に認定。また、大津市の「平成28年度 Otsu スマート・オフィス宣言 特別賞」を受賞されるなど大いに活躍されています。
6.学生に伝えたいこと
① 夢が大きいほど叶いやすい。夢が大きければ、応援してくれる人がたくさん現れる。夢が小さいと、受け流されてしまう。大きな夢が、人の心を動かす。
② 1+1+1=∞(無限大)
一人だけの力だけだとちっぽけなものだが、同じ方向へ向かってみんなが努力をすれば、日本一になれる。応援してくれる人が多ければ多いほど、力は無限大になる。他人が手を上げたことを応援することでもいいし、自分が手を上げたことに応援してもらうのもいい。でも、自分で手を上げた方が充実感がえられる。
③ 学生の皆さんはこれからどんなことでもチャレンジできる。私はこのことに37歳のときに気づいたが、皆さんはまだ若い。やろうと決めたら誰に何を言われても気にならない。できると信じていた。がけっぷちのときでも前に進み、乗り越えてきた。絶対やると決めて、何を言われようともやると心に堅く決める。そうすれば絶対なんでもできる。
④ 一番大事にしたいこと、大切にしたいことを仕事や活動につなげていくこと。一番大事なことを大事にできないことがもっとも障碍。大切にしていることをきちっと心に受け止めておくこと。
7.感想
新庄さんのお話ぶりは大変熱く、心を強く動かされました。なにより、夢を大きく持つこと、心に決めたら何があっても前に進むこと、自分にとって一番大切なことをしっかり守ることなど、これから社会を担う学生にとって、大きな励ましになったのではないでしょうか。
新庄さんありがとうございました!!