滋賀県中小企業家同友会

委員会活動について-共育委員会-

「何もしなくても学生が勝手に集まってくる!?」企業を目指して~2020年度共同求人活動オリエンテーションを開催~

共育・求人委員会 その他活動

滋賀県中小企業家同友会共育・求人委員会では、2020年度共同求人活動オリエンテーションを12月16日(月)14時~16時まで滋賀県中小企業家同友会事務局会議室で開催し、共同求人活動参加企業より会員と採用担当者15人が参加しました。

まず、宮川草平さん(宮川バネ工業(株)社長、共育・求人委員会共同求人担当副委員長)より、概要以下の通り問題提起が行われました。

私たちにとって理想の求人活動とは、何もしなくても学生が勝手に集まってくることです。実は、同友会にはそのようなモデル企業がたくさんあります。

例)福岡同友会 拓新産業株式会社 http://www.takushin-s.co.jp/index.html
鹿児島同友会 株式会社 現場サポート https://www.genbasupport.com/
奈良同友会 株式会社イベント・トゥエンティ・ワン (イベント21) https://event21.co.jp/

規模も業種も関係なく「あの会社はよい会社だ」と認知されれば、それだけで採用できる条件と環境をつくることになります。
そうなれば、学生を集めることに必死になる必要がありません。
自社にマッチした学生をいかに選ぶのか、と言うことだけに集中できます。

それは、中小企業家同友会の運動を通じて、目指すことができます。
「社長の学び場」滋賀県中小企業家同友会⇒https://shiga.doyu.jp/manabiba

同友会は「よい会社をつくろう・よい経営者になろう・よい経営環境をつくろう」を目的に、その実現を目指して経営者が学んで実践しているからです。

だから、共同求人活動とは「よい会社・よい経営者・よい経営環境」をめざす、同友会運動の一部です。

「参加費を払ったら学生とマッチングさせてあげますよ~」という都合のよいサービスではありません。
私たち参加企業は、「お客さん」ではありません!
同友会運動の主体者であり実践者なのです!
だから同友会運動を実践しないと、人は採用できません!!

「合同企業説明会に学生が来ない?」のは、共同求人活動に参加している企業が学校を訪問して、同友会と自社の魅力をPRしていないからです。
学生が集まる数々のモデル企業が、モデル企業になり得たのは、「愚直に同友会運動を実践した」からであって、「参加費を払った」からではありません!

中小企業家同友会運動とは、以下の3つを理念として
1.「よい会社・よい経営者・よい経営環境」をめざす
2.「自主・民主・連帯」の精神
3.国民や地域と共に歩む中小企業

その3つの理念を実現するために以下のことを取り組んでいます。

1.「労使見解」の精神をもとにして
「労使見解」⇒https://www.doyu.jp/org/material/doc/roushi1.html
会社の安定的な維持発展のためには、健全な労使関係の樹立が必須。社員を道具扱いするのではなく一個の人格を持った人間として尊重し、対等の立場に立った労使の対話の中で社員一人一人が持った力を十分に発揮できる環境を作り、会社の成長発展と社員の幸せな人生を両立させることが経営者の仕事であるという考え方。
2.「三位一体」の活動
「経営指針成文化」・「共同求人活動」・「社員共育」をバラバラでは無く一体となって取り組むこと。
「経営指針成文化」によって、経営者が「この会社はどこを、どのように目指して進んでいくのか」を明らかにする
「社員共育」では、経営指針の実践をともに進めて行くパートナーを会社の中に作る(指針への全社的なコミット)
「共同求人」では、経営指針の実践に参加してくれる、新しい仲間を会社の外に探しに行く

だから、共同求人活動とは、人採り活動ではなく、「良い会社・良い経営者・良い経営環境」を目指す同友会運動の一部です。

なぜそんな面倒でなことをしなければならないのか?

普通にナビサイトにお金を払って、WEBにもお金をかけて、採用コンサルを導入して、スマートに採用したほうがいいのでは?
と思う人もいるでしょう。
でも、これからは私たちを取り巻く外部環境がマジでヤバくなって行きます。
若年人口は、激減しています。

状況は今後より厳しくなるので、お金を払って学生を集めてくれるサービスはどんどん割高に…。
大手企業と採用競争するのにどれだけのコストが必要になるか?考えてみて下さい。

大手や同業他社と同じやり方では、中小企業は消耗戦で必ず行き詰まります。

遠回りで面倒なことに見えても、共同求人活動での実践と学びによってこそ、その状況を回避し、同業他社が採用コスト上昇と人手不足で苦しむ中、安定した経営を続けることが可能になります。

共同求人活動では、年二回の合同企業説明会と、冊子とサイト「京都・しがしごとナビ」の掲載、全国同友会の就職サイト「Jobway」への掲載しか保証されていません。もちろんこれだけでは、採用できません。

能動的に共同求人活動に参加して下さい。

具体的には
「中小企業家同友会の共同求人活動をしています」と言って学校を訪問し、キャリア担当者、先生と人間関係を作ること。
あらゆる機会を見つけてしごとナビとJobwayを配ること。(私は年間300冊以上は配っています)。
行政や大学の行うイベント(企業説明会や業界研究会、インターンシップの説明会等)研修会へ積極的参加すること。
同友会内、会外の企業同士で交流(仲間が増えれば増えるほど有利!)することです。

きちんと動けばこんなメリットがあります。

1.学校を訪問してキャリア担当者、先生と人間関係を作ることができる。
→自社単体でなく、同友会というブランドを使えるので、学校に入りやすい!
滋賀県内600社の中小企業の代表ですから、自社単独で訪問するより、しっかり話を聞いてもらえます。

2.学生向けセミナーに講師として参加できるようになります。
例)滋賀大学、滋賀県立大学、龍谷大学、立命館大学、成安造形大学、びわこ学院大学、京都文教大学、京都橘大学、花園大学、京都デザイン専門学校 等々実績あります。
この時に、冊子「京都・滋賀しごとNAVI」を学生に配っています。
キャリアセンターは学生向けのキャリア教育に継続して協力してくれる企業(特に地元企業)を求めています。

3.学内説明会に参加できる
龍谷大学、立命館大学、京都橘大学、花園大学、華頂大学 等々実績あり。
この場でも、学生には冊子「京都・滋賀しごとNAVI」を学生に配っています。

4.学校に気に入られることには計り知れないメリットあり!
・インターンシップ受け入れ学生紹介
・就活中の学生紹介
・学内での資料配布、キャリアセンターでのおすすめ
キャリアセンターも、学生に提供する情報を求めています。

大手の採用ナビ上では、大手企業と比べられたら勝てません。でも、学校のキャリアセンターならそうではない!

もう一度お話しします。

1.あらゆる機会を見つけてしごとナビとJobwayを配る!
滋賀、京都の共同求人参加企業60社すべてが自社(も含んだ企業群)の採用担当者として動いてくれます。
参加企業同士信頼関係で結ばれれば、合説やインターンシップで、マッチしそうな学生を紹介しあうこともあります。

2.あらゆる機会を見つけてしごとナビとJobwayを配る!
だから皆さんちゃんと配ってください!!!!
(私は毎年300札以上は学生に配ってます)
学校のキャリアセンターに置いておくだけでは、誰も手に取らない!!!!!

3.共育・求人委員会の委員になって下さい。
委員として仲間になると、採用や定着・共育の取り組みで、何でも相談できる仲間になれます。

このあと、参加企業の現況と課題を交流し、グループに分かれて討論しました。
(記 廣瀬元行)