滋賀県中小企業家同友会

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2021年度 立命館大学経済学部キャリアデザイン講義第5講 ㈱木元産業 木元博信さんがご講演!

共育・求人委員会 その他活動

滋賀中小企業家同友会と立命大学経済学部との協力協定に基づいてスタートした同学生2回生の「キャリアデザイン講義」(担当:共育・求人委員会)第5講が10月28日(木)16:20~17:50まで立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催され、(株)木元産業 代表取締役 木元 博信さん(滋賀県中小企業家同友会 甲賀支部所属)より「社員の可能性を信じ、やりがいの感じられる仕事と場づくり」~人を生かすダイバーシティとは~をテーマに講義していただきました。

木元産業は、木元さんのお父様が1980年に創業され、高校を卒業した木元さんが、トラック運転主や営業など様々な経験をされて二代目社長に就かれました。現在、木本産業は運送業・倉庫業・製造業の3本の柱で経営をされています。元々は運送業のみでしたが、倉庫業、製造業と事業拡大していきました。「お客様に満足していただき、社員にやりがいと笑顔を与え、地域社会に貢献する。」の経営理念のもと、社員と共に”痒いところに手を伸ばす企業”を目指して日々業務に励んでいます。

社員は現在40名いますが、その中には外国から来てくれた社員も働いておられます。その社員は木元産業に来るまでは、日本語をあまり話せないことを理由に劣悪な環境で働いてきました。木本産業さんにその社員がアルバイトとして働きに来たときも、ほぼ日本語が話せませんでした。それから工場長が懇切丁寧に教仕事を教え続けたところ、次第に日本語が上達し、工場長の推薦もあり、正社員として働いてもらうことになりました。今では職場に欠かすことのできない重要な社員さんだそうです。木元産業では外国人社員の他にも、身体・心にハンディキャップを抱えた人たち、ひきこもりの方や社会で生きづらさを感じている人など多種多様な社員が働いています。

第二次ベビーブームの生まれで、日本の出生率は年々下り、労働人口は減っていくこと、それに反して障がいを持っている人が増えていくことに木元さんは危機感を感じておられました。

近い将来に人手不足が予見されるなか、中小企業家としてやるべきことは、

①労働力不足への対応

②誰もが働きやすい環境づくり

③適切な人員配置

④様々なハンディキャップ持った人の雇用の推進

⑤生産年齢人口の減少に歯止めをかけ優秀な人材を雇用すること

の5つであると語ります。

また、ハンディキャップを持っている方の雇用に全社一丸となって取り組むことで、会社に大きな変化が生まれてきました。どんな社員が働いても事故が起きないように、安全教育を徹底していったところ、事故が全く起きなくなりました。また、誰もが働きやすい職場づくりへの取り組みを続けることで、社員の離職率も下がり、社員の口コミのおかげで募集をかけなくても社員が増えていき、人手不足問題も解消しました。また、様々な取り組みへ社員と挑戦していくうちに、社員の対応力も鍛えられて、売上も次第に増えていきました。

 

「自分が困っている人のためになりたいと思って取り組んできたことが、いつしか自分や会社を助けてくれるようになっていた。」と、木元さんはこれまでを振り返ります。

最後に、学生に向けて

「何か夢を持ってほしい。夢や目的意識があれば仕事の楽しさが変わります。また、会社を選ぶ時は、待遇だけでなく、やりがいや仕事内容も見てほしい。」とこれからの社会を担う若者への熱いメッセージで講演を締めくくられました。