滋賀県中小企業家同友会

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立命館大学キャリアデザイン講座第7講~滋賀の中小企業がタイから新規ビジネスを世界に向けて発信する~

共育・求人委員会 その他活動

滋賀県中小企業家同友会と立命館大学経済学部との協力協定に基づいてスタートした同学部2回生対象の「キャリアデザイン講義」(担当:共育・求人委員会)第7講が11月10日(木)16:20~17:50にて、ツジコー株式会社(甲賀市水口)代表取締役の辻昭久さんよりご講義をいただきました。
テーマは「地域発世界にチャレンジする中小企業」、お題は「滋賀の中小企業がタイから新規ビジネスを世界に向けて発信する~Anchan Natural Blue~」です。

辻さんは同志社大学卒業後、大手コンピューター会社に勤務、課長にまでなりますが、退職し実家のツジコー株式会社に入社。会社の枠にとらわれず自由奔放に動き回っていましたが、発注元の会社が傾き、仕事が激減する事態になります。そこで廃業か新規事業か選択に迫られ、辻さんは新規事業にチャレンジすることに。
植物工場と生産物の加工販売を手掛ける別会社(日本アドバンストアグリ㈱)を立ち上げ、大学と共同研究をし、殺菌加工などの技術も確立。また、精算したアイスプラントに健康維持に役立つ成分が含まれていることに着目し、健康食品業にも参入しました。ところが、健康食品に対する規制が強化され、また東日本大震災の影響で電力が制限されることになり、電力を大量に消費する植物工場は縮小せざるを得なくなりました。
新しい事業を模索してジャイカの協力の元、東南アジアを訪れた際に見出したのが、アーユルヴェーダでも重宝されている「バタフライピー」。青色が鮮明な花で、東南アジアではハーブとして食されていました。
辻さんは自社技術である殺菌できる粉末加工を用いて、バタフライピー100%の天然青色染料を開発。当時、青色染料といえば化学物質でつくらなければできなかったため、特に食の安全に強い興味をもつヨーロッパの染料会社から注目されました。ヨーロッパで食品として使えるよう申請をするとともに、日本でも厚生労働省に許可を申請。そのために古今東西の論文を読み漁り、大学と共同研究をしながら人体に害がないことを証明、食品としての許可を取得しました。
自然由来の青い食品染料を用い、有名チョコレートメーカーと協力して「幸せを呼ぶ青いチョコレート」をインターネットモールで販売し、売上ナンバーワンを達成。自社でもチョコレート工場を立ち上げ、バレンタインデー市場に積極的に参入しています。また、バタフライピーの成分であるアントシアニンはブルーベリーのそれとは成分が異なり、糖質の吸収を抑制する働きをすることを発見、健康機能性食品として売り出すことも目指しています。
バタフライピーは、辻さんが現地で設立した会社がタイやラオスで生産をしています。タイやラオスの田舎では生活水準が低いのが現状。辻さんは現地の農家や障がい者をバタフライピーの生産に携わってもらうことで、貧困問題にもとりんでいます。


最後に、辻さんはご自身の歩みを振り返り、「大学時代はいろんな人と遊んだり交流することが大事。それで仲間ができます。私は大手企業に入って課長になりました。その時に、まわりには優秀な人がたくさんいることに気づきました。それで中小企業に入りました。仲間に大企業の役員になった人もいますが、そうなると夜も寝られません。そんな人生がいいのか、そうじゃない人生がいいのかは、社会人になってから考えたらいいと思います。」とアドバイスを送りました。