滋賀県中小企業家同友会

委員会活動について-共育委員会-

12月11日 立命館大学「キャリアデザイン」講義第11講で㈱ジョーニシ代表取締役 中野 裕介さんが講義をいたしました。

共育・求人委員会 委員会レポート

2025年12月11日(木)16:40~18:00まで、立命館大学びわこ草津キャンパスで、同学部2回生を対象にした「キャリアデザイン講義」の第9講が開催され、株式会社ジョーニシの代表取締役 中野裕介さんから、『地域から世界へ 農機メーカーが目指すグローバル展開』をテーマにご講義いただきました。

会社紹介

同社では、農機事業・ホームセンター事業(重量物陳列用棚)・建設機械事業(バケット、アーム等)を展開されており、
「共存共栄」という経営理念のもと、従業員や得意先様、仕入先様等と共に生き末長く繫栄することを大切にされています。
また、10年ビジョンを「笑顔が溢れる豊かな未来づくり」と掲げ、共育ち・相手へのリスペクト・思いやりの心を指針に掲げられています。

中野さん含め、滋賀県中小企業家同友会の会員計3名が県庁同時記者会見をされたことの紹介もありました。


農業のこれからについて…

農業従事者の平均年齢は67歳と高く、2000年には240万人いた農家も2040年には70万人になると言われています。
また、農家人口の減少や高齢化に対する取組として、一経営体あたりの経営耕地面積を1.35倍にし、集約化・大規模化させるスマート農業を業界全体で目指されているとのこと。
機械自動運転や有人機と無人機の同時稼働、マッピングシステム等を駆使した作業管理・機械管理サポートについてご紹介をいただきました。
㈱ジョーニシさんでは現在、マッピングシステムを応用し、誰もが安心して「効率的」・「高付加価値」な農作物育成ができる環境の整備に挑戦をされています。



グローバル展開について…

同社には、韓国やベトナム、中国に取引先があります。
その中でもベトナムのメコンデルタという地域では、日本より機械化が進み農業効率が進展している地域とそうでない地域の格差が激しい状態になっているとのこと。
中野さんは機械化が進んでいない地域に日本の農業技術を伝えることで、現地の課題となっている肥料大量投入によるコスト増大問題、水質汚染等の環境負荷の拡大問題、稲作中心とした農業の労働負担問題をはじめとする課題解決に取り組んでおられます。
現在は、現地の大学と連携し精密施肥プラットフォームの共同実証およびCO2排除削減に向けた農業技術開発を実施しているとご紹介いただきました。
また、海外の組織と取引をするうえで大切なことは、「自ら行動を起こすこと」であり、「待っているだけ」では話が進まないとのこと。
海外業者との取引のきっかけは、自ら現地に出向いて直接担当者と話をしたことや、日本の知人から紹介をしてもらったことであるとお聞きしました。


学生たちへ向けて…

“働く”とは、”はた”を”らく”にすること。
「相手がどんなことに困っているか、どんなことを助けてほしいか」を考え、アイデアを形にするために行動することが大切。
会社さんはいません。よきチームがよき会社を創り、よき会社と認識される。

と伝えた上、「どんな仕事をしたいか」、「どんな人と働きたいか」を考えてみようと投げかけておられました。