第44期経営指針を創る会第4講を開講しました~自社内外の経営分析から経営方針の策定~
第44期経営指針を創る会第4講が、6月11日(土)琵琶湖マリオットホテルで開催されました。30名の参加です。
第4講は、経営の方向性をPEST分析、SWOT分析等を交え様々な角度から自社の内部要因・外部要因を分析・俯瞰し、「経営理念」「10年ビジョン」との整合性の担保を通して「経営方針」を検証していくことが目標です。
分科会では、提出された課題シートに沿ってOBと受講生の間で記載された内容に対してOBからの「問い」が行われ、「経営理念」「10年ビジョン」との整合性が確保されているかを軸に矛盾点を洗い出し、自社事業だけでは完結しない同友会が謳う「経営環境」にも視野が行くよう、社会全体の経済活動から自社を見つめ直すことの大切さに結びつけられる気づきを得ていただけたのではないかと思います。
第4講では、課題シートで自社の「事業ドメイン」「10年ビジョン」を再設定することが着地点になっていましたが、経営指針書をまとめていく上で「経営理念」を実現していく手段として自社の「事業ドメイン」は「核」となる重要なものです。創る会も折り返し点にきましたが、第4講の視点は最終講まで、また、終了後も日常的に意識し深め経営指針書のブラッシュアップをはかっていってほしいところです。
次回課題のプレゼンは「財務分析」です。これまでのプレゼンでは「経理」「会計」に銃で画置かれていましたが、今回は、「経理」「会計」の技術論の側面ではなく、「創る会」らしい「経営指針書との一貫性」という点で、経営理念、経営方針との整合性が担保された「財務戦略」「予算管理」「資金調達」「資産運用」等を包括した「財務」について学びました。
「創る会」では、「人間尊重経営」を軸に「地域とともに歩む中小企業」として「自社の固有の役割」を確立し、「幸せの見える共生社会の実現」を「地域力経営」を通して実現していく「経営理念」とその実現をはかるための「経営指針書」にその道筋をまとめることです。
「財務」は、持続可能な地域循環型経済の牽引車として自社を確立していく上で重要なファクターです。「財務」が自社の経営の中で真に統合化されていくことの大切さを学びました。
テーマ勉強会では「共同求人」について学びました。同友会が謳う「共同求人」は、採用や人事の効率化を目的としたものではありません。地域経済の根幹を担う中小企業が、「生きる」「暮らしを守る」という目的に対し「人間らしく生きる」を労使が共に学び合い育つことを広げていく手段の一つです。
そういう意味では、「共同求人」も「経営理念」「経営指針書」との整合性が確保されており、「あてにされる会社」を創造する重要なファクターです。
経営は理念を実現していく営みであり、それを構成する様々の要因の総体でもあります。
本講で学んだ「財務」や「求人」もその営みの中で個々に独立したものと捉えるのではなく、理念の実現と統一的に捉え道筋を示していくことが大切です。