社員が誇りを感じる会社づくりで地域創生!
大津支部12月例会が、17日(火)18:30~21:00まで大津ふれあいプラザホールにて30名の参加で開催されました。
報告者の池田昌弘さん((有)天平フーズ代表取締役、滋賀同友会高島支部会員)は、 「高島から世界へ、地域の思いを、未来の舞台へ」と題して、三代目経営者として取り組んできたビジネスモデルの構築と、地域創生を担う企業づくりへの想いを熱く報告されました。
池田さんは高島市出身。大学卒業後にカフェ運営で有名な(株)バルニバービに4年間勤務し、経営を勉強しました。好きな言葉は「感・即・動」で、感じたらすぐに「考えながら」動く性格。また子供の頃から商売が好きで、お小遣いで仕入れや販売のまねごとをして楽しんでいたと自己紹介されました。
2011年に(有)天平フーズに入社。仕事を早く覚えるために人の2倍以上働きましたが、自発的に夢中になっていたので「まったくしんどくなった」と振り返りました。
(有)天平フーズは、4つのブランド商品(天平キムチ、iroHa大福、さつまいもスイーツ、Letter Crepe)の催事販売、フランチャイズ(FC)の運営、イベントの企画です。FCには海外含めて100事業者が加盟。催事販売は借り物の商売であり、冷蔵庫、販売する什器も、「借りたときより、きれいにして返す」を徹底し、期間限定の催事だからこそ購入できると、既存のテナントとの明確な差別化を図っているそうです。
FC事業者を大切にしている(儲かる仕組み)ので、FC事業者が人を紹介してくれ、新たに募集をしなくてもよい状況。海外は香港とシンガポールに店舗を展開。物価も高く日本の3倍の単価でも売れて大好評で、収益性の面からも海外を視野に入れた店舗展開に力を入れて行くそうです。
現在売上は50億円ですが、その割合は分野ごとにバランスを意識しており、1つの分野が悪くなっても、事業を継続できる体制にしています。
池田さんが社長就任後すぐに「地元の方に食べてほしい」と、本社前に店舗をつくり催事よりも安く販売を始めました。しかも毎月10日の天平デイにはさらにディスカウントして提供するなど、地域を意識した事業に取り組んでいます。
高島市は人口減少に歯止めがかからず、消滅都市として名前があがりました。地域が無くなったら経営が出来なくなると危機感を覚えた池田さんは、高島市の魅力を伝え、第二の淡路島西岸となるように、高島創生を具体的に考えています。人口が増えない原因の「3つのクツ」、すなわち「退屈」(娯楽がない)、「卑屈」(都会と比べ地元を卑下)、「窮屈」(自由度が低い)を民間の力で変えたいと強調。食を目的にした旅が注目されており、県産や高島産の原材料を使い、地産地消の商品づくりでお金を地域でまわす、キムチの原料の白菜を自社農園で栽培する計画を持っています。その1つの計画として、2025年4月に白鬚神社の横で古民家を再生したワクワクするカフェをオープンし、滋賀県産、高島産の食を提供して高島の魅力を発信されます。
最後に、従業員が誇れる会社、地域創生を担える会社となるために、天平グループで売上げ100億円を実現しますと宣言されました。(記 近藤公人)
グループ討論の風景