2017年6月22日(木)、大津支部6月例会が、びわ湖大津館桃山で参加者34名の中開催されました。
報告者は、宮川バネ工業株式会社の代表取締役 宮川草平氏でした。
テーマは、「『採用・共育のできない会社は滅ぶ』人材採用こそ経営の急所・採用を学んだこと、実践してきたこと」でした。
宮川氏の自己紹介では、昔にニートをしていたとの報告があり、参加者を驚かせていました。
そして、宮川氏は3つの夢を語りました。
一つ目の夢は、「どんなボンクラでも、同友会で勉強すれば会社経営でき、経営で、従業員・取引先を幸せにしたい」こと。
二つ目の夢は、「後継者不在の優良な中小企業をM&Aをしまくって、従業員を経営者として送り組みたい。宮川コンチュエルを作りたい」こと。
三つ目の夢は、「児童養護施設のスポンサーになり、優秀な人材をプールする」こと。
宮川氏は、参加者に従業員の年齢構成表配布し参加者に書かせました。年齢構成表をみると、若手を採用できない企業は、継続することができないことが一目瞭然でした。2018
そして、事業の安定の為には、年齢構成を考える必要性を実感しました。
しかし、今は若者採用が難しい時代に突入しています。労働人口が減少し、若手だけの求人倍率は4.18倍、大卒の新卒になると、更に狭き門に。新聞でも、中小企業の人手不足が深刻という報道を多く目にします。他方で、あらゆる企業の現場で人員が不足気味になっています。
そうなると、転職をすると賃金が上がる傾向になっていきます。
また人手がないと、仕事を断り会社として損失にも繋がります。
仕事はライバル企業へ流れてしまいます。何故なら、取引先は、安定して供給できる会社かどうかを見るからです。
今後は、人がいるだけで、会社の強みになる時代になります。人が定着できる会社が生き残る時代になります。
採用を考えたとき、大手企業と同じ土俵で、中小企業が勝てるわけがありません。大手企業と違う採用を行う必要があります。経営者本人が面接者となり、経営者自身が面接に来た学生(若者)に魅力を伝えることが重要です。これは大企業にはできません。
地域の発展は、我々中小企業が担っていることを伝え、自社で働く人生は、大企業に勤める人生と比べて、引けを取らないことを話すことが重要です。
しかし、これは中小企業が一社で取り組んでいてはどうにもなりません。同友会の共同求人活動こそが、この問題を解決し、中小企業にとって採用活動の王道であり、また同友会の3つの目的に合致している活動です。
共同求人活動が行っている合同会社見学会では他社の求人活動を聞くことができ、勉強になります。
いろいろと活動し、取り組み、人が採用できたとしても、人が定着しなければ、採用経費が全て無駄となります。
定着のためには、「辞める理由を潰す」「辞めない理由を作る」「すぐ辞める人を採用しない」ことが重要です。
その為に「個人面談」は重要な取り組みとなります。
また職場改善の姿勢も重要で、県の補助金を利用して外部研修などを行う工夫も必要です。
宮川さんは自社で共育環境を整え、今は資格を取る従業員が増えてきたとのことです。
事業継続のためには、若手を採用し、かつ辞めさせないように努力しなければならないと学びました。
報告後、会社の魅力をどうアピールするか、なぜ採用できないのかなどディスカッションをしました。
多くの学びがある大津支部6月例会でした。
記:K,K