高島支部
例会レポート
3月13日(水)18時~20時30分まで可以登楼別館(今津)において高島支部オープン例会を開催しました。
報告者は青栁孝幸さん((株)PRO-SEED代表取締役、滋賀同友会副代表理事)。
「儲けてよい暮らしをしたい」の一念で、FAのプログラミング事業を始めた青柳さん。6畳一間でスタートし、5年で売り上げを1億に伸ばします。本社も購入し「俺ってすごいじゃん」という気持ちもつかの間、リーマンショックですべての仕事が停止。新規受注もゼロでどん底へ。
それでも、リーマン明けには365日仕事づくめで借金を返済。さあやるぞというときに、10人いた社員の半分から辞表が。やめた社員が別会社を作っていたことを後で知って、恨んだそうです。「今から思えば、債務超過の会社が借金返済のために社員を働き詰めで働かせていたのだから、まともな社員ならやめて当然ですよ」と当時の自分の不甲斐なさを振り返ります。
同友会には、そんなどん底の2011年の暮れに入会しました。
そして10数年が経過しました。
澱んでどうしようもなかった会社が、売上は3億8千万円(予定)、社員数は16名で新卒採用も行い20代の社員が内8名へと発展しています。
何より社員の笑顔が絶えない、楽しい「チーム」へと大きく変化しています。
その原動力となったのが、2012年に同友会で参加した「経営指針を創る会」。漠然とイメージしていた自分が本当にめざしたい会社の姿を、1年かけて経営理念として言語化できたから。
経営理念を社員と共有するために、朝礼でのスピーチ、グループ討論研修、全員参加の定例会など、経営理念の中身を深め、社員同士の情報を共有する取り組みを続けてきました。
その結果、「経営理念が浸透」⇒「自分たちで考え行動する」⇒処理スピードが向上」⇒「結果が出る」⇒「評価される」⇒「さらに自主的に社員が行動する」という好循環が生まれました。
青栁さんが組織づくりで大切にされているのは、
①社長は単なる役割であること。全社員が役割を全うすれば会社は伸びる。
②隠し事をしない。情報をオープンにする。
③楽しく働きやすいこと。
だそうです。
いま、本社の隣にガラス張りの自動倉庫を建設するプロジェクトが社員によって始まり、毎日ワクワク感でいっぱいだそうです。
最後に「夢は見るものではなく、叶えるもの」だとお話をまとめられました。
この後のグループ討論では、「どうすればここで働きたいと思ってもらえる会社になるのでしょうか」をテーマに話し合い、社員が笑顔で輝く企業づくりへの課題を深掘りすることが出来た例会でした。