滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-高島支部-

人の集まる会社を創りたい!・田下さん(可以登楼別館支配人)の報告で49人が熱く論議~高島ブロックオープン例会~

高島支部 例会レポート

滋賀県中小企業家同友会
高島ブロック11月オープン例会ご報告

11月13日(水)18:00から20:30まで、高島ブロック11月オープン例会が可以登楼別館にて49人が参加して盛大に開催されました。

報告者は今年度滋賀同友会に入会されたばかりの、株式会社可以登楼別館支配人の田下史祥さん。
テーマ:人の集まる会社を創りたい!
サブテーマ:~移住者の挑戦・マスオさんの優鬱~
と題しまして、移住者、地域愛、挑戦と創造の3つのキーワードで熱意溢れる報告をしていただきました。


氏は結婚を機に前職を寿退社?妻の実家の商売を継ぐこととなり、「サザエさんのお家に入る」ことよろしく、可以登楼へやってきたとのことでした。

氏は2013年に高島市に来るまでは、兵庫県で多感な時期を過ごし高校1年生を3回もされたとのこと、また色々なアルバイトもされ、大学卒業後に就職されたところで良い出会いがあり店舗経営をみっちり教わったそうで、今の仕事に大変役立っているとも。

見ず知らずの土地で、仲間のいない中でいきなり支配人の仕事が始まり、悪戦苦闘の日々。また、〇〇の田下と呼ばれることに「マスオさんの優鬱」。
氏はそんななかでも「自分のせいで経営が悪くなったと言われたくない」一心で突っ走り、既存スタッフとの関係にも悩んでおられたとのことでした。
地域に仲間がいないので、地元の商工会青年部に入会し同世代の商売人と良い出会いもあり、次第に「地域を盛り上げていきたい」と思うようになり地域愛が生まれたそうです。


支配人の仕事に悩み、書類整理や備品の整理、職場の修理をする日々。アルバイトの経験や多趣味が役に立っていたようで、とにかく何でも自分ひとりでやっていました。

当初スタッフから「支配人は何しているの」と言われていたが、いつもウロウロ、叫びながら仕事しているとスタッフからいい意味で“いじられレキャラ”となり、前向きな意見が出てくるようになり始め、社員と役員幹部との間で良い緩衝材になっていったそうです。
サザエさん一族には話しにくいことも氏には気軽に言える関係性ができたのかなと感じられる“いじられキャラ”は、スタッフとってはひとまず良かったのではないかと思いました。

あるときそれぞれ違う立場の3名が退職される事象が起こり、氏はスタッフと面談し社内環境、労務環境に問題があることに気づかされます。
またスタッフとの面談が必要で、コミニュケーションがとても大事であることにも気づかされます。
労務環境を少しずつ改善し、人材採用や教育(共育ち?)し、スタッフの意識を変える経営の見える化、スタッフのやりがいや賃金改善などする中で、雇用した方から私を雇ってくださりありがとうの言葉をいただいたとのこと。

スタッフ、仲間、顧客の集まる会社にしたい氏は、スタッフがスタッフを巻き込み、スタッフがくる(雇用)。アットホームな会社にしたいとのこと。
氏がスタッフに温かくすると、スタッフがお客様にも温かくすることにつながるとの想いと、移住者の色合いをうまく出していければとの想いで、人の集まる会社をめざす氏の熱意ある報告となりました。

その後、あなたの会社の“社員の魅力”・“会社の魅力“は何ですか?のテーマで白熱したグループ討論となりました。

学びを振り返る懇親会にも、40人弱の参加者が残って参加し、引き続き熱く経営談義を繰り広げました。


「高島にこのように前向きで元気な経営者の集まりがあるのを知って感動しました。是非入会して勉強させて欲しい」とゲスト参加者からスピーチされるなど、自分が変わり、社員が変わり、企業が変わって地域が変わる。同友会の「人を生かす経営」の輪が広がって行くことを実感した例会でした。

報告者の田下さん、4回にわたってプレ報告と作り込みを進めていただいた会員の皆さん、例会当日大津支部や青年部から応援にお越しいただいた皆さん、田下さんの奥さん、可以登楼別館の社員さん、有り難うございました。

記・川原林