滋賀県中小企業家同友会

支部活動について-高島支部-

人はいつからでも変わる事が出来る!~高島ブロック9月例会ご報告~

高島支部 例会レポート

高島ブロック9月例会は15日(水)18時30分から20時30分まで初のフルオンラインで開催され27人が参加しMoeの森永江里子さんより「お客様と共に輝く!~専業主婦から女性起業家への歩み~」をテーマにご報告頂きました。



森永さんは、愛知県の織布で栄えた一宮市でお生まれになられました。小さな頃から手芸が大好きなお子様だったそうです。母親から勧められ、自分で作ったポーチが初めて売れた事が非常に嬉しく、これが森永さんのビジネス初スタートだったそうです。

その後、大好きな縫製を続けたいという想いが高まり、父親の反対を押し切って、高校の縫製の専門科に入学されます。この時が人生で一番勉強をしたとおっしゃっていました。
学校を卒業後、デザイナーとして就職し活躍されるも、23歳で結婚し退職。高島市に引っ越される事となります。
高島市も織物が活発な地域で、デザイナーとして活躍されていた森永さんは市内の縫製業にパタンナーとして就職し、ファッションショーのリーダーになるなど活躍されました。
しかし、長女の出産を機に潔く退職され、憧れだった専業主婦としての生活を歩まれます。
見知らぬ土地では友達もおらず、悶々とした日々を送られますが、大好きな縫製だけは「趣味」として続けて来られました。
そんなある日、「そんなに縫製が好きならフリーマーケットに出展してみたら?」という旦那様からの一言から、さっそく受け行動に移されます。最初は小物や子供服の販売を毎週末、子供さんを連れていろんな所を巡り、販売されました。販売を始めた頃は、800円から1600円程度の販売価格で露店に出しておられたそうです。

森永さんは、フリーマーケットで各地を回り、ある事に気付かれます。それは、「同じ所に3回出店する事でリーピートのお客様が来る!」という事でした。これは今後に生きる経験だったとお話しされました。
ところが順調に見えた、フリーマーケット販売にも陰りが見え始めます。ファッションの流行が変化していったのです。その頃、周りの友人の殆どは、パートに出ていて「趣味が出来て気楽でいいね」と言われる事も多く、自分も働いた方がいいのではないか? また、長男の嫁としてこのままでいいのだろうか?などいろいろな事にと思い悩むようになったそうです。
販売の方も、ファストファッションブームが訪れた事により、森永さんの設定しておられた金額が子供服にしては高いという感覚になってしまったのです。そこで思い切って、販売価格を4000円前後に上げ、子供服から大人服へシフトチェンジし、製作に取り掛かられます。ターゲットはママ友主婦。ただ、販売価格の割に手間も多く、たいして利益も出ていない状態だったそうです。
40歳を迎えられた際「これでいいのだろうか?このままでいいのだろうか?」と思い悩み、たくさんのセミナーに参加する中で、メイクセラピーに出逢い、自分の意識が変わる学びを得て、仕事を「趣味」から「仕事」へと変貌させていかれます。2014年起業「Moe」誕生の瞬間です。
仕事としてやっていくために、色々な勉強をされます。マーケティング、ブランディング、メイクセラピー。お客様がどう見られたいか?何を求めておられるのか?そんな事をイベントの片隅でメイクレッスンをしながら経験を積んで行かれたそうです。
そして、初の百貨店への出店に挑戦されます。ターゲットだったママ友主婦から40代、50代の都会の女性が喜ばれるファッションを目指し、商品単価も4,000円を16,000円に。生地も輸入して。森永さんの作ったワンポイントの飾りがMoeの冬服の風物詩になり商品の売行きも好調になっていったそうです。初めて一週間で80万円の売上がでた時「趣味から仕事」になったと確信を持たれました。
学ぶことこそが、自身や会社の成長に繋がると確信していた森永さんは、大阪のご友人の紹介で2019年に滋賀県中小企業家同友会へ入会されました。
同友会では「事業としてなかなか広がっていかなくて困っています」と初めて名刺交換をした会員に話をしたとき、「広げようと思わなくていいんだよ。今のお客様一人ひとりに寄り添えば自然に広がって行くんだよ」といただいた言葉が心に響いていますとも。
この時から、自分の考え方を変える事で、人はいつからでも変わる事が出来る!と心底思われるようになったそうです。
森永さんの成長、変化はいまも止まりません。
さらに高みを目指す為に、なりたい自分を意識し、失敗を恐れず行動する!と心に決め、全国で活躍する女性からのオーダーメイドを手掛けられています。
活躍される方々の第一印象に着目し、好印象を持ってもらえるように創意工夫を楽しんで行われるようになっていきます。
その結果、森永さんの製作した洋服を、鏡の前でご試着頂き、なりたい自分を見つけて頂く!そして、提供した衣服がお客様のステージアップのツールになり、森永さんのモチベーションアップに繋がる好循環を生み出しています。今では、全国各地からオーダーが入り、1着当たりの単価も16,000円から50,000円の販売価格までブランディングされました。
そうしてMoeの洋服は「着ると欲しくなる!今までに無かった、自分に出会える洋服」として森永さんと共に成長されているとの事でした。

成長の秘訣は
1.依頼された仕事は断らずに引き受ける。引き受けてから悩む事。
2.人は自分の心を愛でいっぱいにして溢れた分しか人に与える事は出来ない。だからまず、自分の心を愛で満たす事。
外見を綺麗にしても心が満たされないとダメ。だからこそお客様の心も綺麗にすることを心がける事。とおっしゃいました。


その為に自分自身に課されたミッションとして「心笑美(ここえみ)」という理念を掲げておられます。「心笑美」とは心から笑って、美しく。自分の周りも笑顔が増えて、仕事って楽しい、人生って楽しいんだよとお客様と輝く事だと話されました。
今後の目標としては、今まで一人でやってきた経験や技術を次の世代に伝えて社会貢献に繋げたいと話を締めくくられました。(文責:出口)
【参加者の声から】

モエさんの行動力と跳ね返り力がすごいと感じました。本当にためになりました。
社員の声を聴く習慣創り
本当に楽しく学べました!
失敗を恐れずに行動する。
失敗を恐れずに実践する。
行動力と原動力と楽しむということ
自分の心を愛で満たしましょう
場数を踏むことの大事さ。
【明日から実践したいこと】
なりたい自分を常にイメージを明確にして変化を恐れずチャレンジする!
楽しむ。チャレンジし続ける。憧れられる経営者をイメージし続ける。
コミュニケーションの習慣創り
なりたい自分をイメージして行動してみたいと思います
テーマを決めてトライアンドエラーを繰り返しながら実践する。
自分自身が、楽しんで仕事が出来る状態にしていく
自分の時間を作る、プレイングマネージャーの卒業
依頼が来た仕事は全て引き受ける姿勢。
お客様に喜んでいただく事、お客様がキラキラ輝かれていることを意識して、惜しみなく提供していく!